太陽光発電の導入目標と経済戦略から導かれる、市場が描く未来とは?

 こんにちは、天意です。

 普及が進む再生可能エネルギーですが、今回は政府の導入目標と普及拡大の意義についてお話ししたいと思います。



 各エネルギーの導入目標と電力コストの推移

 エネルギー政策の方向性を示す『エネルギー基本計画』が2014年4月に閣議決定され、経済産業省は15年7月に2030年のエネルギーミックスを示しました。

 エネルギーミックスとは、目指すべきエネルギーの構成を示すものです。総発電量に占める電源の構成比は、再生可能エネルギーは22%~24%、原子力発電は20%~22%と示されています。

 この再エネ比率の前提となっている「電力コスト」の計算は、2030年時点の事業用太陽光発電のFIT法の買取価格を22円/kWhとして試算しています。しかし、この2、3年で太陽光発電のコストが劇的に下がり、2017年度時点で買取価格はすでに21円になっています。

 他方、原子力発電の発電コストは10.1円/kWh以上となっていますが、福島第一原子力発電所事故後、厳格な安全規制への対応などで、世界的には原発のコストは高くなっています。

    電源コストの推移



 経済戦略としての再生可能エネルギー

 日本のエネルギー源は9割が化石燃料で、エネルギーの大半を海外に依存していますから、エネルギー安全保障の観点からも、燃料費抑制の観点からも、純国産電源たる再エネをできる限り増やしていくべきです。

 日本に存在するエネルギー源を使いますので、輸入に頼る化石エネルギーと比べると、海外への支払い(国富の流出)を抑え、国内で資金を循環できるので、日本の経済にとってもプラスです。

 さらに再エネは設備さえ作ってしまえば稼働費(燃料代)はゼロです。当初の設備コストをどう低減し、回収するかは課題ですが、再エネは将来安い電気を提供してくれる電源になり得る可能性があり、電力コストも抑えることができます。

 日本にとって忘れてはならないのでは、経済戦略としての再エネの重要性です。IEA(国際エネルギー機関)の資料によると、再エネへの投資が近年大きく伸びており、2015年は新規に導入された発電設備の60%以上が再エネ発電設備で、その大半が太陽光発電と風力発電の設備でした。特に太陽光発電はこの10年で設備容量が50倍になり、市場が飛躍的に拡大してきました。今後も大きく拡大する見込みです。

    上昇



 今後の展望と課題

 今後太陽光発電が更に一層普及するためには、地域との共存共栄が欠かせません。FIT制度が賦課金という国民の負担の上で成り立っている以上、近隣住民に何かしらの恩恵がなければなりません。事業主や販売業者は自己の利益だけを考えるのではなく、近隣住民にとっても有益なものになるよう、工夫が必要なのです。

 買取価格の低下や近隣とのトラブル、太陽光発電事業者の倒産件数の増加などがメディアなどで取り沙汰せれ、日本市場の先行きの不透明さに不安を抱く業者もいますので、政府は2030年度以降も再エネを着実に増やしていくのだという政策目標を早い段階で示すべきです。


 → 蓄電池の上手な活用法と将来の展望
 → 太陽光発電業者は”儲け原理主義”を改めて、地域還元を心掛けるべし!



 

太陽光発電業者は”儲け原理主義”を改め、地域還元を心掛けるべし!

 「パネルが山林に並び、景観を害している・・・」、  「パネルの反射光が眩しい、暑い・・・」

 「風雨で架台が倒壊した、土砂が流れてきた・・・」、  「発電設備が近すぎて、視界が遮られた・・・」

    傾斜地パネル

 こんにちは、天意です。

 全国各地で上記のような太陽光発電に対するクレームや反対運動が増えています。この原因の多くは発電事業者や販売業者の自己中心的な開発とFIT制度からくる利益の偏重であると言えます。こうした近隣住民の反対に対して事業者側はどのように対応していけば良いのでしょうか?



 太陽光発電に対する反対運動事例

【山梨県北杜市】
 太陽光パネルが道路の脇を埋め尽くし、反射光でドライバーの視界が奪われかねない区画もあれば、明らかに強度不足と思われる設備も散見されます。森林を伐採してパネルを設置した現場も多く、景観が乱れるので、事業者は設置場所をもっとよく考えるべきでしょう。

【静岡県伊東市】
 言わずと知れた海の景色が綺麗な伊豆の温泉街ですが、山林にメガソーラーを建設する計画があります。景観の悪化や生態系への影響、さらに土砂が付近の海に流入する可能性を懸念されています。市議会も「地域住民の総意を尊重し、住民の自治権を侵害する大規模な開発行為には反対する」と決議しました。

【京都府南山城村】
 メガソーラーを建設する計画がありますが、説明会で登壇した人物に反社会的勢力との交際疑惑が浮上しました。生態系への影響や土砂災害の発生懸念の他、太陽光パネルからのカドミウムの流出が懸念されています。

    反対運動

 事業主と自治体の対応

【事業主に必要な配慮や努力】
 確かに自分の土地の使い方は原則当人の自由ですが、周囲への配慮も必要です。実際に発電所の建設に不満を抱く住民がいるのですから、せめて真摯に話し合って、理解を得る努力をするべきです。
 言うまでもなく、強風でパネルが飛散し、近隣に被害を与える事故が発生しないとは言い切れません。よって、リスクも想定し、充分強度のある発電所を規格に準じて建設しなければなりません。

【自治体の規制強化】
 パネルの設置面積が1000㎡超や設備容量50kW以上の発電所は、着工の何日前までに設置届を自治体に提出しなければならないといった規制が全国各地で敷かれ始めています。自治体によっては雨水対策で堤防や浸透槽の設置を義務付けたり、架台やフェンスの色を限定するところもあります。
 中には地元住民の賛同を得ることを条件としている自治体もありますが、ほとんどの場合は高圧発電所を対象としたもので、低圧発電所にはまだまだ規制がかけられていないのが現状です。



 不満の本質は利益の偏重にあり

 例えば北杜市にある発電所の内8割が市外の事業者のもので、市民には一切メリットがないと言えます。太陽光発電は反射光や景観の悪化など、周囲に迷惑をかけることがありますが、事業者は周囲に対して保障をしていません。それどころか、賦課金という仕組みによって、迷惑を被る側が迷惑をかける側にお金を支払って支援している状況です。これは制度の大きな欠陥だと言えます。

 つまり、事業者が太陽光発電所を建設する最大の目的は自身の利益の為であり、しかもそれができるのは一部の企業と富裕層だけです。賦課金の仕組みでお金持ちをより豊かにする為に、国民が負担を強いられるという構図になってしまっています。これでは地元住民にとっては面白くとも何ともなく、反対運動が起こるのは当然と言えます。

   論争

 地域に根差した発電事業で住民にも恩恵を

 では、事業者はどの様な青写真を描けばよいのでしょうか。それは太陽光発電は誰が何の為に取り組むのかが重要で、地域に根差した発電事業であれば反対運動は起きにくいのではないでしょうか。

 例えば、市民が小口資金を出し合って共同で建設する市民太陽光発電所があります。この事業は地域住民が主体的に太陽光発電に取り組むことが大切です。それによって住民が太陽光発電の利点を理解し、世論に支持されることにつながります。回りくどいようですが、長い目で見れば導入量が増えるはずです。
 地域に根差した取り組みとは、太陽光発電所が建つ土地の近隣住民に太陽光発電の恩恵を受けてもらうことなのです。



 今後必要なのは地域との共存共栄

 低炭素社会の実現とエネルギー安全保障の向上を目指すうえで、太陽光発電の普及は欠かせません。日本政府もそれを実現すべく目標を掲げています。その大義と地域住民の反発は次元の異なる問題であり、同一線上で議論するものではありません。

 FIT制度は、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーの普及拡大を目的に、投資家を呼び込んで市場を形成し、設備コストを下げるという目的があります。実際にコストは劇的に下がっており、その点においてはFIT制度の意義は大きいです。ただし、制度の運営においては前出の課題があり、対策は急務です。

 太陽光発電が国民に広く支持されるためには、まず市民の為の電源として認められなければなりません。パネルの設置による近隣住民の生活環境の変化に住民が不安を抱くのは当たり前のことです。事業者はその不安を想像し、それを取り除いてあげなければなりません。

 売電が続く20年の間、地域住民との共存共栄の継続が実現すれば、その時こそ、太陽光発電が初めて国民の為の基幹電源になることができるのです。


 → 太陽光発電が長期安定稼働の為に守るべき!メンテナンスのガイドライン
 → 太陽光発電のトラブルに注意!同じ失敗をしない為のO&M手法は?




 

太陽光発電のトラブルに注意!同じ失敗をしない為のO&M手法は?

 正直に申し上げて、太陽光発電所でのトラブルが目立ち始めています。あるO&M(オペレーション&メンテナンス)会社によると、携わった発電所の実に半分で何かしらのトラブルが発生しているとのことです。放置すれば、漏電や火災事故にも発展する可能性のある発電所トラブル。事業主や施工会社は今後どのような対策を講じればよいのでしょうか。


 よくある発電所トラブル

・トラブル1:パネルの初期不良があったが、メーカーが取り合ってくれない
 メーカーの中には代理店を通さないと対応しないところもあり、代理店が倒産してしまっていると泣き寝入りになるケースも。

・トラブル2架台の強度が足りていない
 台風や大雨で基礎や架台が崩れてしまったが、販売店や施工店と連絡が取れないことや、取れても修復する為の資金的・人的余力がなく、対応してもらえない。

・トラブル3:内部コネクタの断線・バイパスダイオードのショート
 多くは施工中の外部ダメージで発生します。トラブル1と同様、メーカー対応で問題になることが多い。

    断線・ショート

・トラブル4:パネルのクラック
 パネル内に並んでいるセルという片にひび割れが入る現象です。

・トラブル5:パネル固定金具や架台のボルトが外れている
 いわゆる施工不良ですが、順守すべき明確な基準がないため、業者の裁量にゆだねられている点が問題視されています。


 想像以上に難しい製品保証の適用

 発電所のトラブルは稼働後数年が経過してしまうと、施工業者と機器メーカーのどちらに責任があるのか判断が付かす、揉めるケースが良くあります。その原因は第三者機関の竣工検査を受けていないからだと言われています。仮に検査を行っていたとしても施工業者の自主検査によるものがほとんどで、客観的に発電所を検査できていないことが多いです。

 竣工検査を第三者機関が行うことで、竣工前にある程度設計や施工の不具合を特定することができます。それをその時点で修繕しておけば、稼働後にパネルの故障が見つかった場合、製品自体に不具合があったと判断しやすくなります。

 それでもまだ根深い問題として、その不具合を事業者側で立証しなければならないことがあります。厳密に検査しようとすると、設備が整った検査機関に持ち込まなければならず、現実問題難しいと言えます。しかも検査をして製品不具合を立証できたとしても、パネル保証では設置費用まで含まれておりませんので、費用対効果が合わず、そのまま放置されるケースもあります。

 仮に費用面で問題が無くても、25年、30年といった長期にわたってパネルメーカーが存在しているのかという問題もあります。大手パネルメーカーでは再保険が設定されている場合も多いですが、それでも事業者が直接海外の保険会社と交渉し、保険適用まで持っていけるかというと、それもなかなか難しいのではないでしょうか。

    火災

 まとめと対処法

 太陽光発電の不具合は、軽微なものでも放置しておくと火災などの大事故につながる恐れがありますので、早期に修理する必要があります。発電所トラブルを防ぐには、事業者自身が知見を高め、信頼できる製品や施工業者を選定する必要があります。そして、少なくとも、第三者機関による竣工検査は漏れなく実施し、経験豊富なO&M会社に保守・管理を委託して、遠隔監視装置で常時発電所の状態を監視し続けなければなりません。


 → 太陽光発電所の保守・メンテナンスの重要性
 → 太陽光発電所のトラブルとその影響


 

太陽光発電が長期安定稼働の為に守るべき!メンテナンスのガイドライン

 FIT法の改正で注目が集まるO&M(オペレーション&メンテナンス)ですが、ここでは2016年に制定された「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を基に、太陽光発電設備が長期間安定して安全に稼働するためのポイントを紹介いたします。


    両面ガラスパネル
 保守点検ガイドラインの具体的な内容

 2012年から開始された固定価格買取制度によって、急速に設置が進んだ太陽光発電所ですが、2016年に改正FIT法が制定されるまでは、設計・施工・メンテナンスについてはきちんとしたルールがありませんでした。それにより、一部の発電所では事実杜撰な施工やメンテナンスが行われていました。

 この問題を解決するために同法では、「安定的な発電事業の継続に向け、発電事業者の事業計画の提出・順守を求める新認定制度」を実施する事が打ち出されました。
 新認定制度では、具体的に実施すべき内容を規定するガイドラインが制定されました。

【50kW以上の高圧発電所】
1.経済産業省令で定める技術基準に適合するように電気工作物を維持する義務
2.電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため、保安規定を定めて届け出る義務
3.電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるために、電気主任技術者を選任して届け出る義務
 50kW未満の低圧発電所においては、届出等は不要ですが、経済産業省令で定める技術基準に適合させる義務が明示されました。


    レンチ
 メンテナンスに関する留意事項

【システム所有者】
1.日常点検にて高所設置など容易に点検できない太陽光パネルなどは、安全で目視可能な場所からの目視点検とし、必要な場合は、専門技術者に依頼して実施する
2.太陽光発電用機器の内部は高電圧となっている部分がありますので、外部からの目視、異音、異臭、振動などの点検に留める

【施工業者】
1.太陽光パネルの直並列数、パワコンとの適合性、太陽光パネルの方位と傾斜角、架台の強度、太陽光パネルの配線、塩害地域や多雪地域への設置など、太陽光発電設備の仕様に関わる内容は、設置前に問題がないことを確認する

 また、各部財別の点検作業項目としては、主に下記のようなものが挙げられます。

【太陽光パネル】
 ・き裂・はく離・破損・焦げ跡の有無
 ・コネクタの確認 - 目視で分かる損傷・ 防水及び気密性
 ・雑草の管理 – 伐採・除去・成長抑制

【架台】
 ・さび・腐食・たるみ・形状のくるい・欠けていたり破損したクリップ又はボルトがないか
 
【パワコン】
 ・収納盤に過度ひ割れ・磨耗・有害な貫通性侵食又は動物の活動の兆候がないか
 ・すべての取付け点において基礎にボルトなどで固定されるか、またボルトの緩み又は損傷がないか
 ・水分・げっ歯類・小動物・ほこりの侵入兆候がないか

【配線】
 ・擦れが無いこと、鋭利な粗い表面が無いか
 ・結束バンドの破断または損傷、導体への影響が無いか


    メンテナンス
 今後の展望

 太陽光発電のメンテナンスに関するガイドラインが制定されたことで、発電事業者に安全で適正な発電所運営が求められることになりました。これにより日本の太陽光発電が信頼性の高い電源となり、今後各エネルギーの中で存在感を高めていく下準備ができたと言えます。太陽光発電は将来最も安くて安全な電源になることができる重要なエネルギーです。このガイドラインの制定は太陽光発電の発展における大きなターニングポイントになるに違いありません。


 → 太陽光発電所の保守・メンテナンスの重要性
 → 改正FIT法施行で対応すべき項目と留意点


 

海外パネルメーカーが日本市場を重視する理由としたたかな戦略

 日本市場と海外メーカーの現状

 太陽光発電の日本市場で海外パネルメーカーが販売シェアを伸ばし続けています。2014年は海外勢のシェアはまだ31%でしたが、2016年には43.5%にまで伸ばしてきました。その反面、買取り価格の下落や適地の減少、系統制約などによって市場自体は縮小傾向にあります。実際、海外メーカーも出荷量としては横ばいで推移しています。

 今後日本市場は一層縮小するという見方が大勢を占めている中でも、今のところ日本市場からの撤退を計画しているメーカーはほとんどありません。それどころか、逆に今期から参入するメーカーも存在しているのです。その日本市場の魅力とは一体何なのでしょうか?


    魅力
 日本市場の3つの魅力

魅力1:市場規模
 日本の市場は縮小傾向とはいえ、中国、アメリカに次いで世界第3位です。しかも中国・台湾メーカーはアメリカへの輸出に対してはアンチダンピング措置を受けますので、パネルに高い関税が掛けられてしまいます。よってアメリカ市場の魅力はかなり減退していると言えます。
 日本の市場規模はというと、2017年2月時点で未稼働案件の総容量が50GWもあります。ここから認定失効予定の27GWを差し引いても23GW残ります。しかもこの容量は認定容量ですので、実際はパネルの過積載により、パネル容量はその1.3倍の30GWはあると思われます。海外から日本に出荷される容量が年間6.4GWですので、実に4.7年分ということになります。

魅力2:固定買取価格が高い
 29年度の出力10kW超の太陽光発電設備における買取価格は21円/kWhですが、中国は11~13円、ドイツに至っては10円を下回っています。日本の買取価格は制度開始時から比べれば半減しているものの、海外と比べれば依然として高い価格です。

魅力3:政府に対する信頼が高い
 太陽光発電ビジネスは政府の政策に大きく依拠します。海外では政権交代が起きた際に、前の政権の政策を否定して、20年間の売電が担保されないというケースもありますが、日本ではその心配がありません。こういった社会的に安定している国は先進国の中でも意外に少ないのです。


    戦略
 日本市場での今後の戦略

戦略1:価格
 海外でも特に中国メーカーは安い価格を売りにしているところが多いです。中国国内の旺盛な需要もあって、安いパネルを大量に生産する事ができます。これは他国のメーカーとの大きな差別化になります。

戦略2:品質
 戦略1とは逆に規模が小さいメーカーは、価格で劣る分品質で勝負しています。日本市場は1件当たりの規模は他国より小さいので、価格勝負のメリットは小さいと言えます。それに日本人は中国人と比べると品質を非常に重視しますので、特に住宅用では高くても品質の良いパネルを選ぶ傾向が強いです。

戦略3:パッケージ販売
 パネルのコストは発電所建設にかかる総費用の内20%程度ですので、パネルだけではなく開発費全体を下げることに商機を見出しているメーカーもあります。具体的にはパワコンや架台まで含めたパッケージ商品として販売します。パネルメーカーの強い購買力と豊富な資金力を活かして商材を安く仕入れ、それを更にパッケージ化する事によって安く販売できるというわけです。中にはそこから更に踏み込んで、オペレーションやメンテナンスまで手掛けるメーカーも現れています。いわゆる一気通貫サービスというものです。


    技術
 技術もすごい!海外メーカーの実力

・ジンコソーラー:60セル(※1)で320Wの高効率単結晶パネルの量産体制を整えました。
 ※1:「60セル」→セルとはパネルに並んでいるシリコン製の小さな四角い片。60セルとはそれがパネル1枚に60枚並んでいること。最も一般的なサイズのパネル。

・トリナソーラーバスバー(※2)を12本に増やしたパネルを製品化しました。
 ※2:「バスバー」→セルで発電した電気を送る金属線。バスバーが多いほど発電場所からバスバーまでの距離が短くなりますので、発電ロスが少なくなります。現在は5本が主流です。

・インリー両面(※3)で375W発電できるパネルを製品化しました。
 ※3:「両面発電」→両面で発電可能な特殊セルをガラスで挟み、裏面からの反射光を取り入れることで発電量を増やせるパネルです。積雪地や水上などの照り返しが起きやすい場所で威力を発揮します。


    扉
 新規参入組が狙うのは低圧と住宅

 日本は面積が小さいので、広い敷地の確保が難しくなってきており、その為高圧案件が減少傾向にあります。反面狭い土地でも設置できる低圧発電所や住宅用発電設備の件数はまだまだこれから伸びていくと予測されています。更に政府が2020年までに新築住宅の半数以上をZEH※(ゼロ・エネルギー・ハウス)にする方針を掲げていることも大きな要素です。
※ZEH:再生可能エネルギーを導入することにより、年間のエネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅です。

 ただし、住宅用市場はまだまだ日本メーカーが大きなシェアを維持しています。これは先程記載した通り、日本人は国産パネルの品質を重視しているからです。よって多くの海外メーカーは、単独で日本メーカーと真っ向勝負するのではなく、日本企業との協業を狙っています。協業の形は様々ですが、システム開発やメンテナンスが主流になっています。

 今後買取価格が下がり続けても住宅用太陽光発電設備や低圧太陽光発電所の導入は堅調に推移するはずです。更に今後は、蓄電池システムやHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を利用した自家消費型太陽光発電設備の導入も増えるはずですので、市場規模は更に拡大していくことになります。


 → 中国製の太陽光パネルは本当に安全か!?
 → 太陽光発電は自家消費型と売電型のどっちがお得か?


 

プロフィール

天意(てんい)

運営者:天意(てんい)
 太陽光発電初心者が投資に失敗しないための知識や業界の動向を現場目線でお伝えしていきます。
 メディアでは報道されない業界の現状や本当の姿を紹介していければと思います。
 → 詳しいプロフィール
 

 
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