太陽光発電投資が29年度でも高利回りな訳は?

 メディアなどではことあるごとに「太陽光発電宴のあと」だとか「太陽光発電の杜撰な実態」などと書き立てますが、これは単に視聴者や読者の目を引き、太陽光発電業界のほんの一部ほんの一側面から見たものであると断言できます。


 こんにちは、天意です。
今回は太陽光発電投資の現状とメリットについてお話ししたいと思います。



太陽光発電市場の現状


 業界関係者の立場から申しますと、正確には「太陽光バブルは終わった」と「太陽光バブルに乗じた一部の悪質な業者が杜撰な工事を行った」になります。確かに昨日今日参入した業者が異常に儲けることができた時代は終わりました。これは市場が正常になったと言い換えれます。


 正常になる事により、バブルに乗した一攫千金狙いだけの業者が淘汰され、真剣に太陽光発電業界の将来を考えて事業を行う業者だけが残りました。


 政府は再生エネルギーの割合を30年度に22~24%へ高める計画を打ち出しており、うち太陽光は7%で、今より4千万キロワットの上乗せが必要になります。さらに経済産業省は改正FIT法の施行に伴う認定失効の暫定推計値を27.77GW(46.6万件)と公表しましたが、この数は未稼働案件48.82GWの半分以上になります。こういったことから、我が国日本ではこれからもまだまだ太陽光発電所を作っていかなければなりません。


 固定価格買取制度の買取価格は年々下がっている事はよく報道されていますが、それと同等くらい設備価格が下がっている事は報道されておりません。実際には投資家の利回りはそれ程悪化していないのです。


 平成29年度の買取価格21円(税抜)でも表面利回り年率10%以上の物件は数多くございますので、まだまだ太陽光発電の投資価値の優位性は揺るぎません。どうか安心して太陽光発電にご投資していただければと思います。



太陽光発電投資は高利回りを維持


 再生可能エネルギーの固定価格買取制度、通称FITが2012年に始まりました。当時は1キロワット当たり40円で買い取られていました。しかし、17年度には21円にまで下がり、太陽光発電は完全に儲からないもの、という認識が強まりました。


 ですが儲からないと決めつけるのは、早計です。 例えば08年頃にかかっていた設備コストと、現在のコストを比べると、歴然の差があります。コストを削減して効率よく発電することで、確かな額の売電収入を得ることは可能です。太陽光発電は、現在でもローリスク・ハイリターンが実現できる投資なのです。


 投資額を抑えて大きな発電量を確保できる事により、現在でも利回りを下げずに収入を得られます。例えば広さ750㎡の土地に50キロワットの太陽光発電システムを設置した場合、設備投資額が1000万円ほどであれば、実質ベースで10%前後の高利回りですので、10年で償却できるはずです。


投資シミュレーション



不動産投資にも勝る収益性


 投資方法、額次第では、まだまだ儲けられる余地はあります。また、長期安定収入の王道ともいえる不動産投資と比べても、太陽光発電投資の方に軍配が上がります。


 日本不動産研究所が実施する、不動産投資家調査によれば、新規参入しやすく、単身者に高い人気があるワンルームマンションの密集地区である、東京都城南地区でも15年の4月の調査で収益率4.6%でした。


 もちろん、現在とは若干違うかもしれませんが、それでも太陽光発電投資の半分ほどにしかなりません。最も大きな違いはやはり、空室リスクです。不動産は何より借りる人がいてこそ経営が成り立つものです。借りてくれる人を獲得するための対策なども必要になるかもしれません。


 しかし電気なら、電力会社が国の制度に基づいて20年間買い取るよう定められています。平たく言えば、20年間は満室経営ができるということです。


 現在の太陽光発電投資は、一般的な不動産投資よりもはるかに収益性の高い投資になっています。先行きが不透明な部分もありますが、確かな制度と技術があります。


 確かに、太陽光発電は不動産投資などよりも歴史が浅く、認知度も一時期よりは高まっているとはいえ、あまり注目されていません。しかし、原子力や火力の代替となる自然エネルギーの整備が急務な現状で、太陽光発電はこれまで以上に大切な発電システムとなり、需要は高まります。まだ余地がある現時点での、太陽光発電投資の新規参入は、大いにおすすめしておきたいです。




ソーラーフロンティアの生産拠点集約の功罪

 太陽光パネルメーカー大手の「ソーラーフロンティア」が、2017年にメインのパネルの生産を国富工場に集約しました。それまで稼働していた宮崎工場、そして昨年本格的に稼働したばかりの東北工場の生産を中止したのです。


 その背景にあったのがアメリカです。アメリカは2016年から結晶系パネルの価格競争が一気に過熱し、価格が急落、いくつかのパネルメーカーは破産を余儀なくされました。


こんにちは、天意です。

 太陽光パネル業界で国内メーカーが逆境に立たされています。ソーラーフロンティアは、産業用では国内メーカー最後の雄としてここまで市場を牽引してきましたが、とうとう大きく舵を切り始めました。 本日はその経緯と今後の方策をお伝えしようと思います。




生産拠点を国富へ集約


 ソーラーフロンティアは以前からアメリカに進出しており、アメリカの状況には他社よりも詳しかったですが、ここまでの激変は予想できなかったのです。


 もともと生産品の4割をアメリカへと輸出していたため、アメリカはいわば大口の顧客というべき存在でした。結果的に、ソーラーフロンティアは生産のほとんどを輸出から国内販売へと切り替えるしか、すべはありませんでした。


 2016年第4四半期には、国富工場の生産を7割に抑えてしのごうとしましたが、結局大打撃となり、12月の決算は前期比で22%の減収227億円もの赤字を計上しました。


 以降、現在まで国内販売にシフトし、赤字幅は減少していますが、17年には3期連続で赤字となり、最終的に生産拠点を国富への集約を決定し、そのほかの工場で早期希望退職者を募りました。


頭をかかえる男性に雷




コストの見直してチャンスへつなげる


 工場の集約は生産の縮小や工員のリストラなど、悪い面が目立ちますが、見方を変えればコストの見直しになり、収益力向上が見込める策でもあります。


  例えば東北工場で作られていたのは3x4の低電圧、宮崎では2x4を生産してきましたが、これらは当然国富でも生産されるようになります。


 また、宮崎工場は80MWと小規模なうえに、施設の老朽化が課題だったため、すべてを国富に集約することで、そもそもの製造原価が抑えられるうえに、コスト構造を見直して競争力を高める一つのチャンスとしても考えられます。




東北工場は開発拠点として復活


 最初に書きました通り、東北工場は16年から本格的に生産をスタートさせたばかりの工場でした。東北工場の主な目的は、将来の海外生産展開を目指すうえでのモデル工場となる事でした。


 出力も180Wを超える高出力パネルの生産に注力しており、これから本格生産をというところで、アメリカの突然の事態により、方向を修正したのです。以降は3x4の低電圧を限定的に生産していましたが、実は東北工場で取り組んでいた、出力向上技術は無駄にはなりませんでした。


 国富にて、これまで東北で生産していた3x4の180wはすでに生産可能になり、18年からは190wのパネルの生産、販売も十分可能という判断になりました。さらに、東北工場は、19年をめどに新製品の開発拠点として、再び復活させることを明言しました。


 しかし、現段階では依然として厳しいままです。生産部門の人員が余っていることは確かで、早期希望退職者の募集や、国内販売の拡充により生産から営業への転換を命じられる社員も大勢いました。


 東北工場から20人が国富工場へ、宮崎工場からは50人国富工場や営業へと回されました。ですが18年、19年以降、東北工場で開発が進められる新製品は、軽くて薄く、割れないという頑丈なパネルで、差別化を図った新たな価値を、とソーラーフロンティア平野社長が明言しました。




まとめ


 ソーラーフロンティアは、他のメーカーとは異なる方式(CIS)のパネルで独自性を出し、差別化を図ってきました。影や曇りに強い特性を活かし、近年かなりシェアを伸ばしてきてもいました。しかし、価格競争は激しさを増し、価格の安い中国勢に押される形となってしまいました。


 弊社も最近2年にわたって取り扱いをさせていただいておりましたので、何とかこのピンチを乗り切って、復活を遂げて欲しいと願っています。アメリカのピンチが、チャンスへと変わる一手になってくれれば幸いです。





四国電力でも出力制御が始まった!発電事業者の対応方法は?

四国電力の出力抑制の概要


 四国電力の公式ホームページに、「太陽光事業者さま(低圧10kW以上、新・指定ルール)に対する出力制御機能付PCSへの切替えのご案内」というお知らせが掲載されました。


 「四国エリアにおける再生可能エネルギーの導入量増加に伴う発電事業者への優先給電ルールのお知らせについて」
この度、低圧10kW以上の太陽光事業者さまに対して、ダイレクトメール等により順次手続きのご案内を行うことといたしました。


 事業者さまにおかれましては、当社のご案内をご確認いただき、期日までに所定のお手続きをお願いします。
(低圧10kW未満の事業者さまについては、今回はご案内いたしません)


 ※四国電力ホームページより




    NEWS


  こんにちは、天意です。

 九州電力では、すでに2016年7月に「九州本土における再生可能エネルギーの導入状況と優先給電ルールについて」というプレスリリースを出し、出力抑制の方法等について公表しています。


 また、四国電力管内についても、2016年12月に太陽光発電設備などに対して出力抑制を実施する準備として、「優先給電(出力制御)ルール」について確認するプレスリリースを発表しました。


 ※優先給電ルールのお知らせ


 そして今回、出力制御手続きの受付準備が整い、具体的な手続きの案内が始まったようです。九州電力と同様に、該当する発電事業者様への郵送も開始されるものと思われます。




出力抑制の対象となる発電所は?


 とはいえ、四国電力管内のすべての低圧発電所が対象というわけではありません。対象となる発電所は容量10kW以上50kW未満の太陽光発電設備です。


  • 平成26年12月2日までに四国電力へ接続契約を受付済の場合
    出力制御対象外

  • 平成26年12月3日から平成28年1月22日までに四国電力へ接続契約を受付済の場合
    無補償での出力制御上限→年間360時間
    制御方法→自動制御(出力制御機能付パワコン等)

  • 平成28年1月25日以降に四国電力へ接続契約を受付済の場合
    無補償での出力制御上限→無制限
    制御方法→自動制御(出力制御機能付パワコン等)



    グラフと電卓


PCS(パワコン)ではどのような対応が必要なのか?


 まず大切なことは、出力制御機能付のPCSになっている事です。


 PCSとはパワーコンディショナーシステムの事で、パワコンと呼ばれています。


 設置されているパワコンが出力制御機能付かどうか確認し、もし出力制御機能付パワコンでない場合は、切替の準備を進めることになります。


 また、設置済み/設置予定の機器の仕様を四国電力で確認してもらうための「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」の提出、機器設置が完了したことを知らせる「完了届」の提出も必要です。



書類等の提出


  • 「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」の提出→2018年2月末まで

  • 「完了届」の提出→2018年9月末まで
    ※事業計画変更認定申請・事前変更届出を行い、資料の提出が必要な場合があります。



機器(パワコン等)の設置


  • 出力制御対応のパワコン設置→2018年9月末まで

  • 出力制御ユニットの設置→2018年9月末まで

  • インターネット回線契約→2018年9月末まで

  • 「発電所ID」の登録などの設定→2018年9月末まで
    ※発電所IDは、「出力制御機能付PCSの仕様確認依頼書」を提出後、電力会社において内容確認がされた後、発行されます。


  •     違反はダメです


    無視すると、契約解除の可能性も?


     前述の四国電力のホームページに、この出力制御に関するダイレクトメールのサンプルがPDFで掲載されています。
     ※出力制御に関する今後のお手続きについて


     この中に、
    • 今回のご案内は、再エネ特措法により定められた国のルールに基づくものであり、当社系統への連系に先立ち、ご契約者さまにお約束いただいている内容です

    • 電力会社との契約内容や再エネ特措法に関するお問合せは、上記お問合せ先まで、お問合せください。

    • お手続きに応じていただけない場合、太陽光連系に関するご契約が解約となる場合があります

     と、赤字で記載されています。
    「ご契約が解約となる場合」とはっきり明記されていますので、最悪の場合、契約解除の可能性もあるのです。




    出力抑制の今後の展開


     せっかく発電できる施設を作ったのに、なぜ出力抑制しなければならないのでしょうか。低炭素社会の実現、エネルギーのベストミックスはどうなるのでしょうか?


     以前別記事でご紹介したように、VPP(バーチャルパワープラント)も急速に動きをみせていますが、未だ実証実験の段階です。九州、四国と続いた出力抑制の波が、今後どのように展開していくのか、注目したいところです。




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出力抑制の仕組みとその経緯から見る系統連系問題

出力抑制が業界に波紋を広げる


 2012年、固定価格買取制度(FIT)がスタートし、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーが脚光を浴びました。投資家はこぞってセミナーに参加し、余剰電力買取の時は見向きもしなかった業者が率先して事業に参入してきました。


 こんにちは、天意です。

 満を持して始まったFIT制度ですが、開始2年で電力会社からの突然の「お腹いっぱい」宣言。
業界は震撼しました。
今回は改めて、この出力抑制の経緯について振り返ってみましょう。




系統連系の回答保留と接続制限


 太陽光発電事業者の系統連系問題は、2014年に九州電力が系統への接続の回答をすべて一時的に保留にすると発表したことがきっかけとなり始まりました。いわゆる「九電ショック」と呼ばれるものです。


 2014年4月から、FITの価格が値下がりすることが決まったため、同年3月に駆け込み申請が集中し、それによって電力の需給バランスが崩れることを恐れた九州電力が下した決断です。これを機に、北海道電力、東北電力、四国電力、沖縄電力が新規の接続契約保留を発表しました。


 しかし、実はこれ以前にも電力会社が太陽光発電の接続を制限していました。2013年5月、北海道電力はこれ以上系統に接続できない、と発表したのです。北海道は平坦な広い土地が多く日射量が多いため、メガソーラーを含む太陽光の申請が集中していたためと言われています。



    電柱特高


再生可能エネルギーの受入れを、なぜ拒否するのか


 電力の需要と供給には変動があります。需要側の一般家庭やオフィス・工場では分単位で細かく電力需要が変動し、昼間と夜間、あるいは季節によっても異なります。


 一方で、供給側にも変動があります。太陽は1日中出ているわけではありません。太陽が出ている昼間は太陽光発電の出力が増加するため、電力会社は既存電源の出力を制御しなければなりません。更に、夜間は太陽光発電からの出力がなくなるため、既存電源の出力をアップさせなければなりません。


 この時、調整可能な既存電源は火力発電や水力発電であるため、管内の電源バランスによっては調整力に限界があります。その結果、電力の供給が需要を上回る可能性がある時、電力会社は受入れに難色を示すのです。



    分析資料


出力抑制が始まった


 このような事態を受け、経済産業省は「電力の安定供給に支障をきたす恐れがある場合は、電力会社が太陽光発電などの再生可能エネルギー電源の出力を抑制してもよい」というルールを設けました。これが「出力抑制」です。


 しかし電力会社が無制限に出力抑制をすると、再エネ事業は立ち行かなくなってしまいます。いつ抑制されるかわからない状態では、設備投資する人はいなくなってしまうからです。


 そこで、電力会社が無償で出力抑制できるのは年間30日(現在は360時間)までという制限を設けました。いわゆる「30日ルール」と呼ばれるものです。それ以上抑制する場合は、電力会社が再エネ業者に対して損失補償を行うルールだったはずが、電力会社は接続申込を制限するという方向に舵をきりました。


 さらに、経済産業省が2013年7月に「指定電気事業者制度」というルールを新たに設けました。申込量が接続可能容量をオーバーしそうな地域の電力会社を「指定電気事業者」に指定し、その電力会社に無補償・無制限での出力抑制を認めるというものです。


 このルールによって2013年7月に北海道電力が、2014年12月に東北・北陸・中国・四国・九州・沖縄の6電力会社が指定電気事業者となりました。これ以降、新規にこの電力会社に接続を申し込む事業者は、無補償・無制限の出力抑制に応じなければならなくなったのです。


 さらに経済産業省は、全ての地域で出力抑制の対象を拡げてきました。以前は500kW 以上の設備のみが抑制の対象でしたが、住宅用を含む500kw未満の設備も抑制対象としたのです。これにより、地域によってはメガソーラーから住宅用まで無制限に抑制される可能性があるという大きなリスクを背負うことになりました。


 このリスクと固定価格の下落も相まって、再エネ事業から撤退する業者が増加し、投資家の熱も冷え込んでいく事態となっていったのです。



    変電所


ローカルな系統制約の問題もある


 電力供給側の「接続可能量」は系統全体の制度設計の問題ですが、ローカルな系統制約問題もあります。局所的な変電所で容量が足りなくなるという系統制約については、電力会社側でも解決する余地はあるものの、根本的には太陽光発電側の問題です。


 太陽光発電は、風力発電や地熱発電に比べると得られるエネルギーの地域偏差が少ない電源です。そのような電源を混雑している地域に無理やり入れるのは、国民全体の費用負担を考えるとあまり推奨できません。日本のエネルギー全体を考えて、地域にあった選択をしていくことが大切かもしれません。




 → 太陽光発電の導入目標と経済戦略から導かれる、市場が描く未来とは?
 → FIT法(固定価格買取制度)の原理原則と課題をおさらいします
 → 出力抑制を回避する救世主となるか!?IoTを活用したVPPの動向



太陽光パネルのPIDの発生原因と対策

PIDの発生原因と対策


 太陽光パネルの出力劣化であるPIDは、太陽光発電の普及と共に知られるようになり、かつて話題になりました。
現在では対策され、耳にすることは少なくなりましたが、被害は無くなったのでしょうか?


 こんにちは、天意です。
 今回はPIDの発生原因と対策について、お話しさせていただきます。




PIDとは?


 まず始めにPIDについてご説明します。PIDとは『Potential Induced Degradation』の略で、結晶系太陽光パネルの出力劣化現象のことを指します。


 PIDは太陽光パネルの内部回路(セル部分)とフレームの電位差によって起こります。気温や湿度が高くなったり、朝露などによりパネルの表面が結露すると、PIDが起こりやすくなります。


 2012年頃に広く知られるようになり、メーカーによる対策が行われました。しかし現在でも発生事例が報告されています。



    工具


PID への対策


【PID対策品】

 一般にPIDフリーパネルなどの対策は、セル製造段階の反射防止膜の製膜時に行われており、現在では珍しくありません。EPC(設計・調達・建設)企業がシステム設計をする段階で対策する場合や、封止材との組み合わせで PID対策を施した製品もあります。


【対策品でもPIDは起こり得る】

 しかし、反射防止膜は耐PIDの目的のために作られているわけではありません。更に、製品によって耐PIDの品質にはバラつきがあります。もちろんバラつきが出にくくなるよう管理されてはいますが、全ての製品で耐PIDの品質をクリアするのは難しいと言われています。したがって、対策されている製品だからといって、それを盲目的に信用することは危険だと言えます。




発見と再発防止策


【現場での発見は困難】

 PIDはパネルから電流が漏れて起こることも多いです。降雨時や朝露が降りた時に頻発し出力が落ちていれば、漏れ電流から発生するPIDを疑うべきでしょう。しかし、PIDを現場で発見することは困難と言われています。PIDが進行していると判断するには、開放電圧やI-V(電流-電圧)測定で分かるレベルでないと難しいからです。


 影響が先に出るのはストリングの低電圧側で、出力が落ちたり戻ったりを繰り返して、だんだん劣化していくのも発見を遅らせる要因です。



【再発の可能性】

 不良品は一般的には、不具合のある部品を交換すればいいのですが、PIDの場合、PID対策品と交換しないと再発する可能性は高いです。他にも、蓄電池を併設するとPIDが起こりやすくなるという説もあります。


 通常、蓄電池には基本的にON/OFFの制御部があり、夜間に電圧はかかりません。しかし該当のパネルがPIDに弱いと仮定すれば、電圧がかかってしまい、PIDが発生する可能性もあるのです。



    夕日パネル


まとめ


 PIDについて、その原因と対策、そして対策の難しさをお伝えしました。買取価格が引き下げられ、太陽光パネルも低コスト化が進んでいます。そのため、PIDは起こり得ると言えます。完璧な対策はなかなか難しいですが、蔑ろにしてはいけません。




 → 太陽光発電の保守・メンテナンスの重要性
 → 太陽光発電のトラブルとその影響
 → 太陽光発電のトラブルに注意!同じ失敗をしない為のO&M



プロフィール

天意(てんい)

運営者:天意(てんい)
 太陽光発電初心者が投資に失敗しないための知識や業界の動向を現場目線でお伝えしていきます。
 メディアでは報道されない業界の現状や本当の姿を紹介していければと思います。
 → 詳しいプロフィール
 

 
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