PIDの発生原因と対策
太陽光パネルの出力劣化であるPIDは、太陽光発電の普及と共に知られるようになり、かつて話題になりました。
現在では対策され、耳にすることは少なくなりましたが、被害は無くなったのでしょうか?
こんにちは、天意です。
今回はPIDの発生原因と対策について、お話しさせていただきます。
PIDとは?
まず始めにPIDについてご説明します。PIDとは『Potential Induced Degradation』の略で、結晶系太陽光パネルの出力劣化現象のことを指します。
PIDは太陽光パネルの内部回路(セル部分)とフレームの電位差によって起こります。気温や湿度が高くなったり、朝露などによりパネルの表面が結露すると、PIDが起こりやすくなります。
2012年頃に広く知られるようになり、メーカーによる対策が行われました。しかし現在でも発生事例が報告されています。

PID への対策
【PID対策品】 一般にPIDフリーパネルなどの対策は、セル製造段階の反射防止膜の製膜時に行われており、現在では珍しくありません。EPC(設計・調達・建設)企業がシステム設計をする段階で対策する場合や、封止材との組み合わせで PID対策を施した製品もあります。
【対策品でもPIDは起こり得る】 しかし、反射防止膜は耐PIDの目的のために作られているわけではありません。更に、製品によって耐PIDの品質にはバラつきがあります。もちろんバラつきが出にくくなるよう管理されてはいますが、全ての製品で耐PIDの品質をクリアするのは難しいと言われています。したがって、対策されている製品だからといって、それを盲目的に信用することは危険だと言えます。
発見と再発防止策
【現場での発見は困難】 PIDはパネルから電流が漏れて起こることも多いです。降雨時や朝露が降りた時に頻発し出力が落ちていれば、漏れ電流から発生するPIDを疑うべきでしょう。しかし、PIDを現場で発見することは困難と言われています。PIDが進行していると判断するには、開放電圧やI-V(電流-電圧)測定で分かるレベルでないと難しいからです。
影響が先に出るのはストリングの低電圧側で、出力が落ちたり戻ったりを繰り返して、だんだん劣化していくのも発見を遅らせる要因です。
【再発の可能性】 不良品は一般的には、不具合のある部品を交換すればいいのですが、PIDの場合、PID対策品と交換しないと再発する可能性は高いです。他にも、蓄電池を併設するとPIDが起こりやすくなるという説もあります。
通常、蓄電池には基本的にON/OFFの制御部があり、夜間に電圧はかかりません。しかし該当のパネルがPIDに弱いと仮定すれば、電圧がかかってしまい、PIDが発生する可能性もあるのです。

まとめ
PIDについて、その原因と対策、そして対策の難しさをお伝えしました。買取価格が引き下げられ、太陽光パネルも低コスト化が進んでいます。そのため、PIDは起こり得ると言えます。完璧な対策はなかなか難しいですが、蔑ろにしてはいけません。
→
太陽光発電の保守・メンテナンスの重要性 →
太陽光発電のトラブルとその影響 →
太陽光発電のトラブルに注意!同じ失敗をしない為のO&M
「太陽光発電には興味があるけど、どうやって探すの?」
「しつこいセールスが来て、挙句の果てに高い設備を買わされるのが怖い」
こんにちは、天意です。
こういったお悩みをお持ちの方はたくさんいらっしゃると思います。しかし、ご自身で優良な販売店や物件を探すのは至難の業です。こういう時に優良店や優良物件を簡単に探せるショッピングモールのようなサイトがあれば、とても重宝するのではないでしょうか。
ここでは安心して使える1つの物件検索サイトと2種類の無料見積りサイトを紹介いたします。運営会社はすべて同じですが、それぞれ商品内容が異なっておりますので、ご自身が購入したい商品に合わせてお選びいただければと思います。
※会員登録にはお客様情報が必要となりますが、しつこいセールスなどはございませんのでご安心ください。(業者へのペナルティー制度がございます)
check 土地付き太陽光発電の投資物件検索サイト(タイナビ発電所)
ご自身で土地を所有されていない方が、土地と太陽光発電設備をセットで購入したい場合にご利用する検索サイトです。
『土地付き太陽光発電投資の4つの特徴』
1.10kW以上の太陽光発電所は、発電した電気を20年間固定価格で電力会社が買い取り、その売電価格は20年間下がりません。
2.土地を持っていなくても投資を始めることができます。
3.安定性が高いため自己資金0円からでも投資を始められます。発電所販売業者と大手信販会社が提携している物件も多数ございますので、物件によってはフルローンが組め、早ければお申し込みの翌日に審査が通ることもあります。
4.表面利回り10%以上の物件が多数ございます。
『タイナビ発電所無料会員登録5大特典』
1.会員様限定!非公開物件情報が閲覧できます
2.先行販売情報をお知らせします
3.新着物件情報をメルマガでお知らせします
4.太陽光投資セミナー情報をお知らせします
5.困った時に電話とメールでサポートします
■ 産業用太陽光発電無料一括見積り(タイナビNEXT) 産業用とは
10kW以上の規模の発電設備を指しますが、その
部材や施工費を見積もることができるサイトです。
すでに
遊休地をお持ちの方や
工場や倉庫の屋根などに設置したい方に最適です。
『タイナビNEXTご利用の3大メリット』 1.
複数メーカーのパネルを一括見積りすることで、最適なメーカーの選定ができます
2.最大5社の見積りを
比較検討できます
3.審査基準を満たした
優良企業だけ紹介しています
↓↓ご依頼はこちらから↓↓
■ 住宅用太陽光発電無料一括見積りサイト(タイナビ) 住宅用とは
10kW未満の規模の発電設備を指しますが、その
部材や施工費を見積もることができるサイトです。
戸建て住宅の屋根に設置し、売電や自家消費を行いたい方に最適です。
住宅用発電設備購入に当たっては国や各自治体の
補助金も活用できますのでお得です。
『タイナビが選ばれる3つの理由』 1.お住まいの
地域に対応した優良販売店を最大5社ご提案します
2.
補助金情報や設備のメリット・デメリットを丁寧に説明します
3.トラブルが起きた時の
保証などをしっかり説明します
↓↓ご依頼はこちらから↓↓
■ タイナビを使えば太陽光発電投資が更に安心に! 太陽光発電投資は
安定性が高いので、他の投資と比べてリスクも少なく安定した投資先です(マンション投資なら空室リスク、株式投資なら下落のリスクなどがあります)。何よりの魅力は20年間発電した電気を買い取ることを
国が保証しており、買取価格が21円になった平成29年度でも
表面利回り10%以上の物件がたくさん存在する事です。
ただし、投資である以上
リスクはゼロではありません。
悪徳業者に振り回されたり、情報収集を怠ったが故に魅力的とは言えない物件を掴まされそうになることもあります。トラブルが発生した際に業者が対応してくれないということも想定されます。そういったリスクをできるだけ低減する為にも今回紹介した優良企業が集まる見積りサイトをご利用していただければと思います。
→
土地付き太陽光発電の投資物件検索サイト(タイナビ発電所) →
産業用太陽光発電無料一括見積り(タイナビNEXT) →
住宅用太陽光発電無料一括見積りサイト(タイナビ)
「売電量遠隔監視装置を選ぶ基準」で記述したとおり、監視装置で監視する範囲には発電所全体・パワコン毎・ストリングス毎の3種類があります。そしてその中で最もお奨めなのがストリングス毎の監視です。なぜお奨めなのかは下のストリングス毎の売電量グラフを見ていただければ一目瞭然です。

オレンジ色で示されているストリングス10がの売電が完全に止まっています。比較してみれば分かりやすいと思いますが、この日のグラフをパワコン(PCS)毎で表示したのが下の図です。

この時はたまたまパワコン1、2、5が同時に1ストリングずつ止まっていたのですが、故障しているパワコンの売電量が他のパワコンと比べて低いことは分かりますが、一時的な影の影響かなと勘違いして見過ごしてしまう可能性が高いです。怪しいと思ったとしてもどのストリングに異常があるかを1ストリングずつ調べなければなりませんので、時間も費用もかかってしまいます。
ちなみにこの時はパワコン3台とも「DC/DCコンバータ」の故障が原因でした。この部品は1個3万円以上しますので、部品代と作業料などで合計13万円ほどかかりましたが、ストリングス監視を行っていたおかげですぐに故障個所が分かり、その日の内に部品交換まで完了しました。もしパワコン毎の監視までしかできない監視装置を使っていたら、その日の内に原因を突き止めるのは難しかったかもしれません。そうなると作業料が2倍ほどかかってしまいますし、売電損失も2倍になっていました。
そう考えると、やはりストリングス監視ができるパワコンと監視装置の組み合わせを選ぶ方が明らかに賢明です。20年という長い期間監視をする必要がありますので、その差はかなり大きなものになります。
→ 売電量遠隔監視装置の必要性

売電量遠隔監視装置の必要性 →
遠隔監視装置のメーカーは現在数十社ありますので、選ぶにあたって重視するべき点を以下にまとめてみました。
●価格
本体価格と通信費がありますが、最近は通信費を初めに10年分をまとめて支払うタイプが増えています。もちろんその方がトータルでは安くなりますので、初期費用に余裕があればこのタイプを選ぶのが良いと思います。
●パワコンに対応しているか
発電設備に後付する場合は、設置済みのパワコンに対応しているかを確認しなければなりません。どんなパワコンにも接続できる監視装置はありませんので、必ずメーカーや販売店にご確認ください。
●どれだけ細かい単位で売電量を監視できるか
監視装置の機能として最も重要な要素は、どこまで細かい単位で監視できるかです。どういうことかと申しますと、発電設備の構成は色々な単位で分けることができます。細かい順にパネル1枚単位、1回路(ストリングス)単位、パワコン1台単位、発電所全体(売電メーター単位)となります。これが細かければ細かく見れる程、発電低下や停止があった際に原因となった箇所を絞り込むことができます。絞り込めればそれだけ早く少ない労力でその個所を特定できるという訳です。
では、パネル1枚単位で見れるものが一番良いという事になりますが、残念ながらここまで細かく見るためには、監視装置以外の特殊なシステムを導入する必要があり、大変高価なものですので、ここでは割愛します。監視装置では次の1回路(ストリングス)単位で監視できるものが最も細かく監視できる種類になります。実はこれを満たす監視装置は意外に少なく、有名な監視装置でも実はパワコン単位でも見れないという事はよくあります。要するに細かさより見易さを重視している訳です。もちろん人によって重視するポイントは違っていて当然ですが、実用性を考えるとやはり細かく監視できる方が売電損失を少なく抑えることができます。
こういった観点で監視装置を選んでいけば、自ずと選択肢は絞られてきますので、最後は表示画面の見易さやデータ更新の頻度などで決定していただければと思います。いずれにしましても、20年間という長い期間売電してくれる発電所の運営ですので、監視装置を使って常日頃から売電状況を監視し、売電損失を最小限にすることで、高いパフォーマンスを発揮してくれることは間違いないのです。
→ 太陽光発電所の保守・メンテナンスの重要性