太陽光発電所購入のための融資事情

 太陽光発電設備を購入する際に、多くの方が融資を利用すると思いますが、どこの機関に融資を申請するのが良いかは審査の通り易さ金利の低さで決定すれば良いと思います。融資を受けれる機関としては主に下記が挙げられます。

【銀行・信用金庫】
 法人であれば、付き合いのある銀行に相談してみるのが良いです。ただし、太陽光発電事業は金融機関視点では事業というより投資に近い位置付けになりますので、事業融資という性質上、その建付けで借りるのは近年ではかなりハードルが高いです。余程地域経済に貢献しているなどの社会性(雇用の創出など)がなければ、融資を受けるのは難しくなってきています。よって、それでもどうしても融資を受けたいのであれば、本業での運転資金や設備投資という建付けで相談する必要があります。
 個人の場合は、法人よりも更にハードルが高くなりますので、余程の深い付き合いがなければ選択肢から外す方が賢明です。

【日本政策金融公庫】
 政府系金融機関ということもあり、どのような事業に対しても比較的積極的に融資をしていただけます。しかも創業や環境保護といった様々なテーマでの優遇金利の設定がありますので、そのどれかに当てはまると非常に低い金利(1%前後)で借りることも可能です。更に銀行と違って連帯保証人を立てる必要もありませんので、個人でも非常に借りやすい金融機関と言えます。私個人的にも一押しの金融機関です。

 ただし気を付けないといけない点が2点あります。一つは設備総額の2〜3割は自己資金を用意しなければならないという点です。住宅ローンで言う頭金の様なものです。住宅ローンであれば全額ローンも可能ですが、公庫の見方として自己資金0円の事業主は、そもそも事業を行う気がないだろうということになりますので、申請する際はそこをクリアしておく必要があります。

 もう一つは担保を求められるという点です。自宅などの不動産を持っていればほぼ問題ないですが、なければ発電所用地を担保に入れることが可能な場合もありますが、担保価値としてはどうしても低くなりがちです。ですので、可能であれば家族などから担保を提供してもらいたいところです。

【信販会社】
 信販会社はいわゆるノンバンクの一種で、アプラスやジャックスなどの会社を指します。信販会社を利用する場合は、上記の金融機関とは違って、販売店が提携している信販会社を使う事になります。提携していない信販会社を好きに選んで申請することはできません。とはいえ、太陽光発電設備の販売店が提携している信販会社は太陽光発電事業融資に積極的なはずですし、審査も早くて普通のサラリーマンでも通り易いので問題はないと思います。ただしその分金利は高めです。カードローン程ではありませんが、金利は2%〜4%が一般的です。銀行や公庫で融資が受けれなかった場合は背に腹は代えられませんので、最後の砦として利用するのは良いと思います。

 以下は私見ですが、仮に融資を受けなくても手持ち資金で購入できる場合であっても、融資を受けれるうちは受けておいた方が賢明です。現預金はあるに越したことはありません。いつ何時魅力的な投資物件情報が舞い込んでくるか分かりませんし、急な出費というのもよくある話です。太陽光発電事業に対する融資審査は年々厳しくなってきていますので、今回通ったものが次回も通るとは限りません。よって現預金はここぞという時の為に取っておいた方が賢明なのです。

 → 太陽光発電設備の契約前に確認すべき書類1

カテゴリ:契約と支払  コメント:0

太陽光発電設備の契約前に確認すべき書類2

電力工事負担金領収書
 電力会社が電柱を立てたり電線を張ったりする工事費です。当然これを支払わなければ売電はできませんので、支払いが済んでいることをしっかりと確認しましょう。また、念の為にその費用が見積もりに含まれていることも確認しましょう。別途必要などと言われた場合は、その販売店から購入する事はやめておいた方が良いと思います。

太陽光パネル配置図
 土地の境界線の中でどのようにパネルを配置するのかを示す図です。横に掲載されている画像がそれです。周りに木や電柱、建物などがある場合はそれも図示してもらい、どのように影が掛かるのかをシミュレーションしてもらうとなお良いです。それと境界近くにパネルを配置している場合は、現場と照らし合わせてみて、フェンスを立てるスペースが確保されているかや境界付近が法面(傾斜地)になっていて崩れないかなどを確認した方が良いです。

【発電設備設置場所の不動産謄本・公図
 購入する物件所在地の所有者が誰で、どこに住んでいるのかを確認する事ができます。所有者が販売店である事が最も望ましいですが、別の方が所有者で販売店は仲介をするだけという場合もあります。あと地積と地目も確認する事ができますので、契約書の内容と一致していることを確認してください。万が一地目が「田」や「畑」などの農地になっている場合は農地法の転用許可が必要ですので、それまでは発電所を設置することはできませんので、注意が必要です。最後に土地利用を制限する様な権利(抵当権など)が付いていると、突然銀行などの差し押さえが入り、所有権を失ってしまうことがありますので、そういった権利が付着している場合は、必ず事前に抹消してもらうように依頼してください。
 それと念のために、購入する土地に隣接する土地の謄本も確認しておくことをお勧めします。どこの誰が所有しているのかくらいは知っておいた方が後々有益なことがあると思います。発電所とはいえ、ご近所付き合いは意外に大切で、例えば所有者がその場所に住んでいる場合、発電設備に破損があった時や停電時に知らせてくれたりすることもあります。隣接地の地番を確認するためには公図が必要ですので、早めに取得しておきましょう。

【発電設備設置場所の測量図・境界承諾書
 発電所を設置するような場所の謄本や公図は情報が古い場合が多いですので、発電所を設置する前に測量を行い、最新の面積や境界点を明示しておいた方が、後々の近隣トラブルを未然に防ぐことなります。そして境界承諾書は隣接地所有者がその新たに明示された境界点の位置に対して承諾した証明書になりますので、こちらもコピーを入手しておけば万が一の時に役に立ちます。ほとんどの場合はすでに販売店が測量を依頼して完了させていると思いますが、万が一行われていない場合は、販売店の負担で依頼して良いと思います。

 → 太陽光発電設備の契約前に確認すべき書類1

カテゴリ:契約と支払  コメント:0

太陽光発電設備の契約前に確認すべき書類1

 見積書やシミュレーション内容に納得がいき、購入することを決めた場合でも、すぐに契約書に押印するのではなく、契約前に必ず発電設備申請に関連する書類を確認する事をお勧めします。確認すべき書類は下記の通りです。


【設備認定通知書】

 経済産業省に申請して認定されたことを証明する最も重要な書類です。通知書の「設備所在地」が実際に発電設備を設置する場所の住所や契約書上の発電設備所在地と一致していることはもちろんのこと、「設置者名」が販売会社名と一致していることを確認してください。

 これが一致していない場合、できれば2社の関係性を証明する書類をもらうことが望ましいです。「設備ID」「発電出力」も見積書やシミュレーション、契約書記載のものと一致していることを確認してください。

 なお、「発電出力」はパネル出力とパワコン容量のうち小さい方の値が記載されています。ほとんどの場合はパワコン容量の方が小さくなっていると思います。

 最後に「認定日」は、シミュレーションや契約書に記載されている電気の買取価格(売電価格)が対応している期間内になっているかを確認してください。たとえば21円(税抜)なら平成29年4月1日~平成30年3月31日、24円(税抜)なら平成28年4月1日~平成29年3月31日になっているかということです。


【電力受給契約申込書】

 電力会社に申請する書類で、様式は電力会社によって異なります。まずは申請内容が設備認定通知書や契約書などと一致していることを確認してください。

 受付の際に受付番号と受付日が振られますので、それを確認するのと、受付日は先程の設備認定通知書と同じく買取価格が対応している期間内になっているかを確認してください。ただし、WEB申請を行っている場合は書面がございませんので、画面コピーなどで申請内容や受付記録を確認してください。



 → 太陽光発電設備の契約前に確認すべき書類2
 → 発電・収支シミュレーションの分析(発電量)



カテゴリ:契約と支払  コメント:0

土地付き太陽光発電物件の契約と支払

 購入する物件が決まりましたらいよいよ契約を行いますが、契約前に必ず発電設備申請に関連する書類を確認する事を忘れないでください。それらの書類に不備がなければ契約書を取り寄せ、条項について下記の内容が盛り込まれているかを確認してください。


【発電設備売買契約書】

売電権利(地位)が譲渡されることが明記されているか
・発電設備容量 → パネル・パワコン共に
・発電設備明細 → 基本設備はもちろんのこと、フェンス・雑草対策・遠隔監視装置など

・発電設備所在地 → 設備認定書や電力需給契約申込書と一致しているか
・設備ID → 設備認定書と一致しているか
・発電設備の税込総額(手付金額) → 見積書と一致しているか、手付金支払い時に物件確保になっているか

・支払期日 → 総額の半分以上が設備認定と電力需給契約の名義変更後、系統連系後になっているのが望ましい。
系統連系予定日(売電開始日) → 予定日を過ぎた場合の賠償金額が明記されているか
・所有権移転日 → 明確になっているか(代金支払い時など)

・契約の解除条件 → 販売店の債務不履行、破産などの法的整理、反社会的勢力関係、解除した場合の返金期日
・損害賠償請求 → 販売店に責任がある損害など
・保証期間 → 損害を発見した場合、何年間無償で修理してもらえるか
・転売の可否 → 禁止になっていないか


    握手するビジネスマン


【土地売買契約書】

・所在地、地目、地積 → 不動産謄本と相違ないか
・価格 → 念の為固定資産税額も確認
境界確定測量を行う旨 → 境界がはっきりしていないと、後々トラブルになる可能性があります

・所有権移転時期 → 明記されているか
・移転登記手続き時期 → 明記されているか
土地利用を制限する権利の消除 → 抵当権などの権利を事前に抹消する旨
・契約の解除条件 → 地主の債務(登記)不履行など


 以上の内容に問題が無ければ、捺印して契約成立となります。契約書は必ず2部発行してもらい、1部は大切に保管してください。契約締結から系統連系日まで数ヶ月かかることもありますので、逐一販売店に進捗を確認するようにしてください。時々トラブルが発生していて工事が止まっていることもありますので、ご自身で現場を見に行くこともお勧めします。



 → 太陽光発電設備の契約前に確認すべき書類1



カテゴリ:契約と支払  コメント:0

プロフィール

天意(てんい)

運営者:天意(てんい)
 太陽光発電初心者が投資に失敗しないための知識や業界の動向を現場目線でお伝えしていきます。
 メディアでは報道されない業界の現状や本当の姿を紹介していければと思います。
 → 詳しいプロフィール
 

 
カテゴリ
最新記事
感電事故が増加 2017/12/14
太陽光発電の国による買取保証と賦課金の仕組み 2017/12/07
売電事業が儲かる驚くほど簡単な仕組み 2017/11/30
太陽光発電投資が29年度でも高利回りな訳は? 2017/11/23
ソーラーフロンティアの生産拠点集約の功罪 2017/11/16
全記事表示リンク
見積りサイト紹介
 見積りサイト紹介
楽天市場
リンク

ページの先頭へ