太陽光発電投資の即時償却はもうすべて終わったと思っていませんか?

 太陽光発電設備投資の即時償却を諦めるのはまだまだ早いです。その答えは「自家消費」にあります。ただし、以下の内容は税制改正大綱「中小企業経営強化税制」を基にしており、まだ法令が成立していないことをご留意ください。

【新税制の概要】
① 全量売電への適用
 平成29年度税制改正大綱によると、全量売電による太陽光発電事業(電気業)は、要件である指定事業に該当しませんので適用がありません
② 余剰売電、独立型への適用
 製造業において、工場の屋根などで発電を行い、これを自家消費することによって、適用業種は「製造業」(指定業種)となり適用が可能となります。電気業以外の業種はほとんど対象業種になることが特徴です。

【適用要件】
 以下のすべての要件を満たす必要があります。
① 青色申告を提出する中小企業等(資本金1億円以下等)に該当すること
② 中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けること
③ 平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に、認定を受けた設備を指定事業の用に供すこと
 これらを満たすことにより、設備の取得価額の即時償却か取得価額の7%の税額控除を選択適用することができます。

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【適用例】
 新税制である「中小企業経営強化税制」(即時償却)の適用例を以下に示します。

<適用例1> 独立型
 自社工場の屋根に太陽光発電設備を設置し、固定価格買取制度を利用しないで、発電した電気をすべて自社工場で使用します。この発電設備の取得価額全額について即時償却を行います。
 この独立型の場合は、一定の要件を満たせば補助金を得ながら、且つ、即時償却を行うことが可能になります。

 → 蓄電池・エネファーム等に対する助成金(補助金)制度の概要(東京都)

<適用例2> 余剰売電(屋根)
 自社工場の屋根に太陽光発電設備を設置し、発電した電気をまず自社工場で使用します。そしてその余剰電力を固定価格買取制度を利用して売電します。この発電設備の取得価額全額について即時償却を行います。
 
 即時償却の対象となる指定事業に該当する「製造業」に、一部の電気を使用することで、その要件を満たす可能性があります。そうなれば、余剰売電でも即時償却が適用できることになります。

工場の屋根

<適用例3> 余剰売電(野立て)
 野立ての太陽光発電設備を設置し、発電した電気で事業を行います。そしてその余剰電力を固定価格買取制度を利用して売電します。この発電設備の取得価額全額について即時償却を行います。

 このパターンはどちらかと言うと法人向けになりますが、すでに所有している事業用設備に太陽光発電設備を併設、もしくは両設備をセットで購入し、余剰売電を行うことにより、即時償却の適用を図ります。ただし、例えば2MWの太陽光発電設備に対して、自動販売機1台の事業など、指定事業の割合や規模が問題となることも想定されます。この辺りは法令が成立して実務が動き出せば少しずつ見えてくるものと思われます。

【総括】
 いずれの適用例につきましても自家消費のメリットを享受しつつ減税制度も利用できますので、利用価値は非常に高いと言えます。よって、すでに事業をさせている方やこれから新規事業を行おうと思われている方は、この制度をうまく活用する事により、通常の事業収益プラスαのメリットを享受することができます。

 そういった利用が進むことにより、太陽光発電が更に一層普及し、それがコスト低減につながり、ひいては電気代の低減という形で国民に還元されることになります。そうなれば、太陽光発電が更に一歩日本の基幹電源に近づくことは間違いありません。

 → 太陽光発電設備投資にかかる固定資産税を3年間半減させる方法


 

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太陽光発電設備投資にかかる固定資産税を3年間半減させる方法

 太陽光発電設備に投資すると、様々な税金を納めなければならなくなります。所得税(法人の場合は法人税)、消費税、そして固定資産税です。平成29年4月以降に取得する設備に対して減税措置があるのは固定資産税です。この制度は「中小企業等経営強化法」によって定められており、その概要は下記の通りです。

【制度の概要】
●太陽光発電設備の中でこの制度が利用できる部材は太陽光パネルとパワコン。ただし、詳細は事前に管轄市町村にご確認ください。
●適用期限は平成29年4月1日~平成31年3月31日に取得した設備
●申請期限:設備の取得後60日以内。取得日は一般論的には売電開始日だと解されていますが、この点もやはり事前に管轄市町村にご確認ください。
●減税内容:3年間固定資産税の課税標準が半額になります。

【申請手順】
1.販売店経由でメーカーが作成する証明書にメーカーと日本工業会の捺印をもらってもらう。
2.事業主が申請書(経営力向上計画)と証明書を管轄市町村に提出する。場合によっては設備取得代金の明細などが必要になります。
 証明書の取得には1ヶ月ほどかかりますので、余裕をもって申請するようにしてください。

 → 経営力向上計画策定の手引き
 → 経営力向上計画に関するQ&A集

 野立て太陽光発電所などの全量買取を行っている設備の減税措置は固定資産税のみですが、工場の屋根などで自家消費を行っている設備は即時償却(設備費の全額損金算入)が可能な場合がありますので、管轄税務署にご確認されるのが良いと思います。
 → 太陽光発電設備費の即時償却はもうすべて終わったと思っていませんか?

【今後に期待する事】
 太陽光発電投資に関する法人税の減税措置は、これまで「グリーン投資減税」「生産性向上設備投資減税」「中小企業等経営強化法税制」と形を変えつつも続けられてきましたが、平成29年度以降はすべての制度が適用できなくなったり終了したりしてしまいました。これは法人における太陽光発電投資の促進に大変大きな影響を及ぼすと思います。私は太陽光発電の普及に法人の資金力は不可欠だと思います。

 政府は再生エネルギーの割合を30年度に22~24%へ高める計画を打ち出しており、うち太陽光は7%で、今より4千万キロワットの上乗せが必要になります。経済産業省は改正FIT法の施行に伴う認定失効の暫定推計値を27.77GW(46.6万件)と公表しましたが、この数は未稼働案件48.82GWの半分以上になります。こういったことから、我が国日本ではこれからもまだまだ太陽光発電所を作っていかなければなりませんので、それには優遇税制特に法人税の減税は不可欠だと思います。

 → 太陽光発電設備費の即時償却はもうすべて終わったと思っていませんか?


 

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