太陽光発電が長期安定稼働の為に守るべき!メンテナンスのガイドライン

 FIT法の改正で注目が集まるO&M(オペレーション&メンテナンス)ですが、ここでは2016年に制定された「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」を基に、太陽光発電設備が長期間安定して安全に稼働するためのポイントを紹介いたします。


    両面ガラスパネル
 保守点検ガイドラインの具体的な内容

 2012年から開始された固定価格買取制度によって、急速に設置が進んだ太陽光発電所ですが、2016年に改正FIT法が制定されるまでは、設計・施工・メンテナンスについてはきちんとしたルールがありませんでした。それにより、一部の発電所では事実杜撰な施工やメンテナンスが行われていました。

 この問題を解決するために同法では、「安定的な発電事業の継続に向け、発電事業者の事業計画の提出・順守を求める新認定制度」を実施する事が打ち出されました。
 新認定制度では、具体的に実施すべき内容を規定するガイドラインが制定されました。

【50kW以上の高圧発電所】
1.経済産業省令で定める技術基準に適合するように電気工作物を維持する義務
2.電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安を確保するため、保安規定を定めて届け出る義務
3.電気工作物の工事、維持及び運用に関する保安の監督をさせるために、電気主任技術者を選任して届け出る義務
 50kW未満の低圧発電所においては、届出等は不要ですが、経済産業省令で定める技術基準に適合させる義務が明示されました。


    レンチ
 メンテナンスに関する留意事項

【システム所有者】
1.日常点検にて高所設置など容易に点検できない太陽光パネルなどは、安全で目視可能な場所からの目視点検とし、必要な場合は、専門技術者に依頼して実施する
2.太陽光発電用機器の内部は高電圧となっている部分がありますので、外部からの目視、異音、異臭、振動などの点検に留める

【施工業者】
1.太陽光パネルの直並列数、パワコンとの適合性、太陽光パネルの方位と傾斜角、架台の強度、太陽光パネルの配線、塩害地域や多雪地域への設置など、太陽光発電設備の仕様に関わる内容は、設置前に問題がないことを確認する

 また、各部財別の点検作業項目としては、主に下記のようなものが挙げられます。

【太陽光パネル】
 ・き裂・はく離・破損・焦げ跡の有無
 ・コネクタの確認 - 目視で分かる損傷・ 防水及び気密性
 ・雑草の管理 – 伐採・除去・成長抑制

【架台】
 ・さび・腐食・たるみ・形状のくるい・欠けていたり破損したクリップ又はボルトがないか
 
【パワコン】
 ・収納盤に過度ひ割れ・磨耗・有害な貫通性侵食又は動物の活動の兆候がないか
 ・すべての取付け点において基礎にボルトなどで固定されるか、またボルトの緩み又は損傷がないか
 ・水分・げっ歯類・小動物・ほこりの侵入兆候がないか

【配線】
 ・擦れが無いこと、鋭利な粗い表面が無いか
 ・結束バンドの破断または損傷、導体への影響が無いか


    メンテナンス
 今後の展望

 太陽光発電のメンテナンスに関するガイドラインが制定されたことで、発電事業者に安全で適正な発電所運営が求められることになりました。これにより日本の太陽光発電が信頼性の高い電源となり、今後各エネルギーの中で存在感を高めていく下準備ができたと言えます。太陽光発電は将来最も安くて安全な電源になることができる重要なエネルギーです。このガイドラインの制定は太陽光発電の発展における大きなターニングポイントになるに違いありません。


 → 太陽光発電所の保守・メンテナンスの重要性
 → 改正FIT法施行で対応すべき項目と留意点


 

海外パネルメーカーが日本市場を重視する理由としたたかな戦略

 日本市場と海外メーカーの現状

 太陽光発電の日本市場で海外パネルメーカーが販売シェアを伸ばし続けています。2014年は海外勢のシェアはまだ31%でしたが、2016年には43.5%にまで伸ばしてきました。その反面、買取り価格の下落や適地の減少、系統制約などによって市場自体は縮小傾向にあります。実際、海外メーカーも出荷量としては横ばいで推移しています。

 今後日本市場は一層縮小するという見方が大勢を占めている中でも、今のところ日本市場からの撤退を計画しているメーカーはほとんどありません。それどころか、逆に今期から参入するメーカーも存在しているのです。その日本市場の魅力とは一体何なのでしょうか?


    魅力
 日本市場の3つの魅力

魅力1:市場規模
 日本の市場は縮小傾向とはいえ、中国、アメリカに次いで世界第3位です。しかも中国・台湾メーカーはアメリカへの輸出に対してはアンチダンピング措置を受けますので、パネルに高い関税が掛けられてしまいます。よってアメリカ市場の魅力はかなり減退していると言えます。
 日本の市場規模はというと、2017年2月時点で未稼働案件の総容量が50GWもあります。ここから認定失効予定の27GWを差し引いても23GW残ります。しかもこの容量は認定容量ですので、実際はパネルの過積載により、パネル容量はその1.3倍の30GWはあると思われます。海外から日本に出荷される容量が年間6.4GWですので、実に4.7年分ということになります。

魅力2:固定買取価格が高い
 29年度の出力10kW超の太陽光発電設備における買取価格は21円/kWhですが、中国は11~13円、ドイツに至っては10円を下回っています。日本の買取価格は制度開始時から比べれば半減しているものの、海外と比べれば依然として高い価格です。

魅力3:政府に対する信頼が高い
 太陽光発電ビジネスは政府の政策に大きく依拠します。海外では政権交代が起きた際に、前の政権の政策を否定して、20年間の売電が担保されないというケースもありますが、日本ではその心配がありません。こういった社会的に安定している国は先進国の中でも意外に少ないのです。


    戦略
 日本市場での今後の戦略

戦略1:価格
 海外でも特に中国メーカーは安い価格を売りにしているところが多いです。中国国内の旺盛な需要もあって、安いパネルを大量に生産する事ができます。これは他国のメーカーとの大きな差別化になります。

戦略2:品質
 戦略1とは逆に規模が小さいメーカーは、価格で劣る分品質で勝負しています。日本市場は1件当たりの規模は他国より小さいので、価格勝負のメリットは小さいと言えます。それに日本人は中国人と比べると品質を非常に重視しますので、特に住宅用では高くても品質の良いパネルを選ぶ傾向が強いです。

戦略3:パッケージ販売
 パネルのコストは発電所建設にかかる総費用の内20%程度ですので、パネルだけではなく開発費全体を下げることに商機を見出しているメーカーもあります。具体的にはパワコンや架台まで含めたパッケージ商品として販売します。パネルメーカーの強い購買力と豊富な資金力を活かして商材を安く仕入れ、それを更にパッケージ化する事によって安く販売できるというわけです。中にはそこから更に踏み込んで、オペレーションやメンテナンスまで手掛けるメーカーも現れています。いわゆる一気通貫サービスというものです。


    技術
 技術もすごい!海外メーカーの実力

・ジンコソーラー:60セル(※1)で320Wの高効率単結晶パネルの量産体制を整えました。
 ※1:「60セル」→セルとはパネルに並んでいるシリコン製の小さな四角い片。60セルとはそれがパネル1枚に60枚並んでいること。最も一般的なサイズのパネル。

・トリナソーラーバスバー(※2)を12本に増やしたパネルを製品化しました。
 ※2:「バスバー」→セルで発電した電気を送る金属線。バスバーが多いほど発電場所からバスバーまでの距離が短くなりますので、発電ロスが少なくなります。現在は5本が主流です。

・インリー両面(※3)で375W発電できるパネルを製品化しました。
 ※3:「両面発電」→両面で発電可能な特殊セルをガラスで挟み、裏面からの反射光を取り入れることで発電量を増やせるパネルです。積雪地や水上などの照り返しが起きやすい場所で威力を発揮します。


    扉
 新規参入組が狙うのは低圧と住宅

 日本は面積が小さいので、広い敷地の確保が難しくなってきており、その為高圧案件が減少傾向にあります。反面狭い土地でも設置できる低圧発電所や住宅用発電設備の件数はまだまだこれから伸びていくと予測されています。更に政府が2020年までに新築住宅の半数以上をZEH※(ゼロ・エネルギー・ハウス)にする方針を掲げていることも大きな要素です。
※ZEH:再生可能エネルギーを導入することにより、年間のエネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅です。

 ただし、住宅用市場はまだまだ日本メーカーが大きなシェアを維持しています。これは先程記載した通り、日本人は国産パネルの品質を重視しているからです。よって多くの海外メーカーは、単独で日本メーカーと真っ向勝負するのではなく、日本企業との協業を狙っています。協業の形は様々ですが、システム開発やメンテナンスが主流になっています。

 今後買取価格が下がり続けても住宅用太陽光発電設備や低圧太陽光発電所の導入は堅調に推移するはずです。更に今後は、蓄電池システムやHEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)を利用した自家消費型太陽光発電設備の導入も増えるはずですので、市場規模は更に拡大していくことになります。


 → 中国製の太陽光パネルは本当に安全か!?
 → 太陽光発電は自家消費型と売電型のどっちがお得か?


 

太陽光発電投資の即時償却はもうすべて終わったと思っていませんか?

 太陽光発電設備投資の即時償却を諦めるのはまだまだ早いです。その答えは「自家消費」にあります。ただし、以下の内容は税制改正大綱「中小企業経営強化税制」を基にしており、まだ法令が成立していないことをご留意ください。

【新税制の概要】
① 全量売電への適用
 平成29年度税制改正大綱によると、全量売電による太陽光発電事業(電気業)は、要件である指定事業に該当しませんので適用がありません
② 余剰売電、独立型への適用
 製造業において、工場の屋根などで発電を行い、これを自家消費することによって、適用業種は「製造業」(指定業種)となり適用が可能となります。電気業以外の業種はほとんど対象業種になることが特徴です。

【適用要件】
 以下のすべての要件を満たす必要があります。
① 青色申告を提出する中小企業等(資本金1億円以下等)に該当すること
② 中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けること
③ 平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に、認定を受けた設備を指定事業の用に供すこと
 これらを満たすことにより、設備の取得価額の即時償却か取得価額の7%の税額控除を選択適用することができます。

WEB申請

【適用例】
 新税制である「中小企業経営強化税制」(即時償却)の適用例を以下に示します。

<適用例1> 独立型
 自社工場の屋根に太陽光発電設備を設置し、固定価格買取制度を利用しないで、発電した電気をすべて自社工場で使用します。この発電設備の取得価額全額について即時償却を行います。
 この独立型の場合は、一定の要件を満たせば補助金を得ながら、且つ、即時償却を行うことが可能になります。

 → 蓄電池・エネファーム等に対する助成金(補助金)制度の概要(東京都)

<適用例2> 余剰売電(屋根)
 自社工場の屋根に太陽光発電設備を設置し、発電した電気をまず自社工場で使用します。そしてその余剰電力を固定価格買取制度を利用して売電します。この発電設備の取得価額全額について即時償却を行います。
 
 即時償却の対象となる指定事業に該当する「製造業」に、一部の電気を使用することで、その要件を満たす可能性があります。そうなれば、余剰売電でも即時償却が適用できることになります。

工場の屋根

<適用例3> 余剰売電(野立て)
 野立ての太陽光発電設備を設置し、発電した電気で事業を行います。そしてその余剰電力を固定価格買取制度を利用して売電します。この発電設備の取得価額全額について即時償却を行います。

 このパターンはどちらかと言うと法人向けになりますが、すでに所有している事業用設備に太陽光発電設備を併設、もしくは両設備をセットで購入し、余剰売電を行うことにより、即時償却の適用を図ります。ただし、例えば2MWの太陽光発電設備に対して、自動販売機1台の事業など、指定事業の割合や規模が問題となることも想定されます。この辺りは法令が成立して実務が動き出せば少しずつ見えてくるものと思われます。

【総括】
 いずれの適用例につきましても自家消費のメリットを享受しつつ減税制度も利用できますので、利用価値は非常に高いと言えます。よって、すでに事業をさせている方やこれから新規事業を行おうと思われている方は、この制度をうまく活用する事により、通常の事業収益プラスαのメリットを享受することができます。

 そういった利用が進むことにより、太陽光発電が更に一層普及し、それがコスト低減につながり、ひいては電気代の低減という形で国民に還元されることになります。そうなれば、太陽光発電が更に一歩日本の基幹電源に近づくことは間違いありません。

 → 太陽光発電設備投資にかかる固定資産税を3年間半減させる方法


 

カテゴリ:減税措置  コメント:0

太陽光発電がすでに「安い」時代に入っている事をご存知ですか?

【コストの大幅低下で発電容量が増加】
 地球温暖化対策などで注目されている太陽光発電ですが、今までは発電コストの高さが導入の妨げになっている面が少なからずありました。国民が賦課金の負担を強いられていることも、国民感情に影響を及ぼしていました。しかし、最近では技術の向上によりコストが急速に低下し、ようやく助成金がなくても十分に他の電源と競争できる時代に突入いたしました。

 年々勢いを増している太陽光発電ですが、その発電コストも大きく下がってきています。それを示す数値として「LCOE(発電所の計画、建設から運用廃止までの全コストを生涯発電量で割った均等化発電原価)」というものがありますが、これが過去10年の間に太陽光発電は6分の1近く低下し、とうとう石炭のコストと並ぶまでに至りました。

 世界経済フォーラムによりますと、助成金なしで太陽光による発電コストが電力会社から購入する電力料金と同じ以下(グリットパリティ)になっている国がすでに30ヶ国以上あり、更に2020年までには世界の3分の2以上の国々がそれを達成すると予想されています。

グリットパリティ
 これまでは太陽光発電などの再生可能エネルギーには、最先端テクノロジー特有のリスクがあると捉える投資家も多かったですが、先程の発電原価の低下によって、太陽光発電への投資はもはや公共事業への投資と同じくらい安定したものとなっています。更に、地球温暖化防止の観点からも再生可能エネルギーに対する人々の関心が高まっており、これからますます活発な投資が行われるでしょう。

【太陽光発電を利用した取り組み】
 2016年12月、フランスでは、約1kmにわたる世界初のソーラーパネル舗装道路「Wattway」が完成しました。ここで使用されているパネルは、どのタイプの道路にも敷くことができる厚さ数ミリの頑丈なパネルで、20㎡のWattwayで暖房を除く平均的な住宅1軒分の電気を賄えるとの事です。今後は街灯や公共施設の照明、電気自動車の充電用としての利用が見込まれています。

Wattway.gif
【日本の課題】
 太陽光発電のコストが下がっていると言っても、日本は諸外国に比べればまだ高いという現状があります。その要因として建設工事費が挙げられます。施工期間の長さが人件費の増大につながっています。それでもこの20年では5分の1ほどに下がっていますので、今後の技術革新や施工性の向上に期待が寄せられています。

 → 太陽光発電が儲かる時代はもう終わったのか?|報道と実態の乖離
 → 蓄電池の上手な活用法と将来の展望


 

太陽光発電は自家消費型と売電型のどっちがお得か?

 現時点ではほとんどの産業用太陽光発電所はまだ、発電した電気をすべて売電しています。しかし、これから設備単価が下がり、それに伴って売電単価も更に下がってくると、自家消費した方がお得になるということが起きてきます。なぜそうなるかと言いますと、数年後には売電単価より電気料金単価の方が高くなるからです。消費者が買う電気の方が高い訳ですから、できるだけ買う電気量を少なくするために、発電した電気をできるだけ消費してしまおうということになります。

 自家消費には単価以外にも様々なメリットがございます。今回は非住宅用の太陽光発電自家消費型システムを中心に、自家消費のメリットを紹介していきます。
・運用期間 : 期間が限定されませんので、設備寿命(25~30年)いっぱいまで使える
・発電電気の価値 : 購入電気料金相当額となり、売電単価のように毎年下がらない
・電力工事負担金 : 系統連系しない為、工事負担金や変電設備費用が不要となります
・減税措置 : 全量売電では適用除外である設備取得費の即時償却が可能になる可能性がある

 また、蓄電池を導入する事によって、ピーク電力の削減による基本料金の削減や、BCP(事業継続計画)対策として、災害時における非常電源の確保などが可能となります。更に、昼夜間の電気代の差を活用して、夜間の安い時間の電力を充電し、昼間の高い時間に消費する事で電力量料金の差額を得ることも可能になります。

 自家消費型システムは、国の支援制度(補助金)を活用する事によっても、設置コストを削減することが可能となります。2017年度において適用可能な国の制度としては、以下のものがございます。
・経済産業省 : 「地域の特性を生かした地産地消促進支援事業費補助金
・経済産業省 : 「省エネルギー投資促進に向けた支援補助金 ZEB、ZEH
・環境省 : 「再生可能エネルギー電気・熱自立的普及促進事業
・環境省 : 「業務用ビル等における省CO2促進事業
・環境省 : 「公共施設等先進的CO2排出削減対策モデル事業
 
 今後の方向性としましては、当面はEMS(エネルギー・マネジメント・システム)との連動による、工場や事務所、商業施設、学校施設などの省エネルギー対策としての導入が進んでいきそうです。これから固定価格買取制度による売電単価が更に下がり、いずれは終了すると思いますが、そうなるとますます自家発電の需要が高まり、蓄電池を活用したEMSが太陽光発電のスタンダードになっていくに違いありません。

 → 蓄電池・エネファーム等に対する助成金(補助金)制度の概要(東京都)
 → 太陽光発電機器設置費補助金制度の概要(八王子市)


 

雑草の影響はこんなにも大きい!@ 長野県上田市発電所

 前回は上田市は日射量がとても多いというお話をしましたが、その反面雑草も凄まじく多いということが最近分かりました。今回はその影響力についてお話いたします。

 先日(8月9日)上田市発電所の草刈りに行きました。なぜ行こうと思ったかと言いますと、遠隔監視装置で売電量が下のグラフのようになったことと、現場近くの業者から雑草がかなり伸びているという情報をもらっていたからです。

上田市発電量(20170805)除草前
 このグラフを見ると一目瞭然ですが、「String16」の売電量が他のStfingの3分の1以下になっています。この発電所全体の売電額が月30万円だとすると、1つのStringがこのような状態になってしまうと、月8,000円の損失になります。実はこの時売電額が3分の1になっているStringが3つありましたので、合計で月24,000円の損失になる状態だったということになります。その時の雑草の状況が下の写真です。

上田市雑草1_R
 下からツルが伸びてきてパネル表面を這っている感じです。他の箇所では木の様に太くて背が高い雑草がパネルの目の前や横に立ちはだかり、パネルが完全に影になっていました。太い雑草は引っ張っても抜けないので、枝切りばさみで1本ずつ切り倒しました。

 猛暑の中4時間の作業でしたので、かなりフラフラになりました。作業中は怪我防止のために長袖長ズボン、手袋にマスク着用ですので、蒸し風呂状態でした。それでもがんばって除草した甲斐あって、下のグラフの通り10時頃から急激に売電量が回復し始め、12時には完全に他のStringと同じ売電量まで回復しました。やって良かったなと思える瞬間ですね。

上田市発電量(20170805)除草後
 実はこの発電所は防草シートを敷いているのですが、その範囲をケチってしまい、パネルの前と下だけにしか敷いていませんでした。そうするとここくらい雑草の多い場所だと、防草シートを敷いていない部分から雑草が伸びてきて、パネルまで達してしまうのです。この経験を踏まえ、来年は防草シートを全面に敷こうと思います。更にフェンス際などの防草シートを敷けない部分は、除草剤を撒いて万全の態勢で臨もうと思います。発電所の管理は20年と長丁場ですので、できるだけ手間がかからないように準備を整えることがとても重要だと痛感した1日でした。

 → 太陽光発電所の雑草対策(草刈り・除草剤)
 → 太陽光発電所の雑草対策(防草シート・砂利)


 

太陽光発電の改正FIT法における事業計画の提出方法(紙申請)

 平成29年4月1日に施行された改正FIT法では、平成29年3月31日までに設備認定を受けて、電力会社と接続契約を締結した事業者を「みなし認定事業者」とし、運転開始済みも含めたすべての案件を新制度の認定へ移行するために、事業計画を提出する必要があると定めております。提出期限は平成29年9月30日です。

 ただし、事業計画と言っても今後20年間の計画を細かく記載するというものではなく、発電設備の基本情報を穴埋め形式とチェックを入れるだけの簡単なものです。運転開始済み案件であれば添付資料は必要ありませんので、紙申請でもそれほど時間はかかりません。WEB申請をされる方はさらに早くできますので、「WEBでの提出方法」をご覧ください。


    VISION.jpg

 まず必要書類は下記の4点です。以下からダウンロードする事ができます。


(1) 事業計画書様式

 様式第19 再生可能エネルギー発電事業計画書【みなし認定用】(10kW未満の太陽光発電を除く)
 様式第20 再生可能エネルギー発電事業計画書【みなし認定用】(10kW未満の太陽光発電)
 事業計画書1ページ目の右上「提出者」欄には、認定上の設備設置者の情報を記載の上、実印を押印してください。


(2) 代行提出依頼書様式

 代行提出依頼書は、経済産業大臣への事業計画の提出を移行手続代行センターが代行する事を依頼・容認する意思表示をするとともに、書類の不備等で移行手続代行センターから連絡をする際の連絡先を登録するものですので、重要な書類です。こちらも「依頼者」欄に押印が必要です。


(3) 設備設置者の印鑑証明書

 必ず発行日が3ヶ月以内の原本を添付してください。


(4) 接続の同意を証する書類の写し

 平成29年3月31日時点で売電を開始している場合は不要です。各電力会社ごとに必要書類を整理した表を上記リンクから取得する事ができますので、ご確認ください。



     FAX.png    切手
 インターネットが使えない場合

 インターネットが使えなくて様式をダウンロードできない方向けに、FAXによる様式の取り出しサービスがございます。FAX機能付き電話機をお持ちの場合は、「03-6711-4026」にお電話いただき、自動音声による案内に従って操作していただくと、事業計画書様式や代行依頼書様式などの書類6枚がFAXで印刷されます。

 また、FAX機能付き電話機をお持ちでない場合は、返送先住所と電源種別(太陽光)、発電出力を記載の上、120円切手を貼った角2封筒を移行手続き代行センターに送付してください。そうすると各書式の書類が郵送されてきます。

 必要書類を揃えましたら、書類一式を封筒に入れて下記宛先にお送りください。
   〒273-0011
   千葉県船橋市湊町2-6-33 NTT船橋湊ビル2階
   「再生可能エネルギー新制度移行手続き代行センター」

 

    紙メモ

 ご注意

 原則としまして、一通の封筒には一つの設備に関する書類一式を封入してください。ただし、同一の設備設置者で且つ、同一の代行提出依頼者の場合に限り、代行提出依頼書と印鑑証明書を1枚同封させて、複数の設備ごとの事業計画書を封入していただくことは可能です。


 関連記事

 → 事業計画の提出方法(WEB申請)
 → 改正FIT法施行で対応すべき項目と留意点



 

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蓄電池・エネファーム等に対する助成金(補助金)制度の概要(東京都)

【家庭向けの助成金】

● 対象者 : 対象機器の所有者

● 条件
 (1) 都内の住宅において新規に設置される機器(未使用品)であること
 (2) 対象機器の設置に係る領収書等の日付けが、平成28年4月1日から平成32年3月31日までのものであること
 (3) 対象機器を設置する住宅において、原則、機器設置前1年間及び設置後2年間の電力消費に係る情報等について、東京都が求めた場合に提供すること

● 一般申請期間平成28年6月27日から平成32年3月31日まで

● 対象機器・助成率
 ・ 蓄電池システム : 機器費の1/6。1戸当たりの上限額は次のいずれかの小さい額
  (ア) 1kWh当たり40,000円に、蓄電容量を乗じて得た額
  (イ) 240,000円
 ・ 燃料電池(エネファーム) : 機器費の1/5。1台当たり上限額は次のとおりです
  戸建住宅:100,000円、集合住宅に:150,000円

● 対象機器等の要件
 ・ 蓄電池システム
  1. 国が平成28年度以降実施する補助事業における補助対象機器として、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に登録されているもの
  2. 太陽光発電システムと同時導入すること
 ・ 燃料電池(エネファーム) : 国が平成28年度以降実施する補助事業における補助対象機器(停電時発電継続機能付き)として、一般社団法人燃料電池普及促進協会(FCA)により登録されているもの


【申請方法】

申請書及び、添付書類の提出は郵送でお願いします。
・(注)原則として、申請書類の到着に関するお問い合わせに個別に回答することは出来かねます。郵送の際には、到着まで追跡可能な方法にてご提出ください。
・(注)窓口予約につきましては、お電話にてご予約ねがいます。また、ご予約なしでのご来所につきましては、ご対応出来かねる場合がございます。予めご了承ください。


【申請書提出先】

〒163-0810
東京都新宿区西新宿2-4-1新宿NSビル10階
東京都地球温暖化防止活動推進センター
スマートエネルギー助成金担当

● 受付時間
月曜日~金曜日(祝祭日・年末年始を除く)午前9時~午後5時まで

● お問い合わせ
スマートエネルギー助成金担当ヘルプデスク
電話:03-5990-5086

※ 本助成金は、助成対象機器等に係る領収書の日付(領収日)から6ヵ月以内の申請が必要です。
例えば、領収書の日付(領収日)が平成28年6月28日の場合、平成28年12月28日が申請期限(公社必着)となります。

● 助成金制度リーフレット
● 助成金申請手続きの流れ


 → 「東京都環境公社」の蓄電池、燃料電池(エネファーム)等に対する助成金
 → 蓄電池の上手な活用法と将来の展望



 

太陽光パネルの増設がついに規制されるのか!?続報を掲載しました。

 経済産業省資源エネルギー庁は7月6日、認定を受けた後に太陽光パネルを積み増しして合計出力を増やすいわゆる「パネル増設」に対して、その時点の買取価格を適用する改定案を示しました。

 変更条件を「パネルの合計出力が3kW以上の増加、もしくは3%以上の増加」とし、事実上の増設規制となります。正式に決まればパネル増設のメリットはほとんどなくなってしまいます。

 こんにちは、天意です。
 とうとうパネルの増設に規制がかかる事になりました。今回はこの規制の背景と意義についてお話ししたいと思います。



 無条件のパネル増設に待った!

 今まではパネルをいくら増設してもパワコン容量を増やさない限り、買取価格は当初のままとなっておりましたので、特に固定価格買取制度の導入初期の高い価格で認定を受けた事業者はメリットが大きく、「パネルの過積載」の流行にも乗って、パネル増設は一気に広がっていきました。

 パネル増設は正に制度の裏をかいた手法とも言えますが、本来買取価格はその時点での設備単価に合わせて決められていますので、それから何年も経過して安くなったパネルを使っているのに買取価格は高いままというのは、やはり制度の趣旨には反するでしょう。公平性や国民が負担している賦課金の観点から言えば、ようやく規制が掛かったかという事ができます。


    時計


 遡及適用は無しか

 ただし、すでにパネル増設を行った事業者に対して、今回の規制を遡及適用するかどうかについては、「今のところ考えていない」とのことですが、これは致し方が無いと思います。事業者はその時点の制度に則ってパネル増設という投資に対する利回りを計算して判断している訳ですから、それを覆してしまうと太陽光発電事業自体がリスキーなものとなってしまうからです。これは認定を受けた設備の買取価格が20年間維持されるのと同じ理由です。

 これから太陽光発電は健全な形で安定して増やしていき、基幹電源に成長させていかなければなりませんので、国民と事業者双方が納得いく制度で運用していく必要があります。今回の規制はまたそこに一歩近づくことになったに違いありません。


    手のひらと地球環境_R


 追記:8月31日、特別措置法施行規則等の改正

 8月31日、いわゆる太陽光パネルの増設規制が開始されました。法案の通り、「パネルの合計出力が3kW以上の増加、もしくは3%以上の増加」の場合に買取価格が見直されます。ただし、住宅用の10kW未満の設備は規制の対象外となります。経産省の電子申請システムの対応も早く、改正当日にはすでに、変更認定申請時に下記の通り注意書きが記載されるようになりました。

    増設規制注意書き

 この連動の速さはとても良いことだと思います。みなし認定の教訓が活かされているようです。今後もこういった制度変更や規制は出てくると思われますので、ブログ運営者としてもいち早くお届けできるようにしていきます。



 → 太陽光パネルの過積載によるピークカット
 → 海外パネルメーカーが日本市場を重視する理由としたたかな戦略
 → みなし認定遅れをめぐる太陽光発電業者と経済産業省の思惑と対策



    

プロフィール

天意(てんい)

運営者:天意(てんい)
 太陽光発電初心者が投資に失敗しないための知識や業界の動向を現場目線でお伝えしていきます。
 メディアでは報道されない業界の現状や本当の姿を紹介していければと思います。
 → 詳しいプロフィール
 

 
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