太陽光パネルの傾斜角を決める基準

 太陽光パネルの傾斜角とはパネルを地面に対して何度傾けて設置するかという事ですが、まず大前提として方位角は真南が最も日射量が多く発電量も多くなりますので、できるだけ真南向けに設置しましょう。傾斜角は、理論上太陽の高さと一致していれば最も多くの日射を得ることができますが、当然ながら地域や季節、時間帯によって太陽の高さは変化しますので、地域ごとの年間の平均値でもって決めなければなりません。その最も効率の良い角度は、「NEDO 日射量データベース」によると、ほとんどの地域で30°です。

 確かに最もたくさん日射量を得ることができる角度は30°ですが、売電量の観点で考えると、どんな発電所でも30°が最適かと言うとそうではありません。何故かと言いますと、「太陽光パネルの種類を選ぶ基準」にも記載しておりますが、それはパネル合計出力(枚数)が多ければ多いほど、売電量が多くなるからに他なりません。

 ここでパネルの傾斜角と枚数にどういう関係があるのかという疑問が湧いてくると思いますが、傾斜角が大きくなればなるほどパネルの設置位置が高くなります。位置が高くなればそれだけ影が長く伸びます。影が長くなると後ろのパネルに影が掛かってしまいますので、それを避けるために間隔を広くとらなければなりません。そうするとパネル設置スペースが狭くなり、設置枚数が少なくなってしまうのです。無論この話は設置スペースに余裕がある場合は考える必要がありません。

 設置スペースに余裕がない場合は、パネル傾斜角を犠牲にしてでも枚数を増やした方が投資効率が高くなりますので、傾斜角を20°や10°にしてパネル間隔をできるだけ詰めて、パネルをたくさん設置するようにしましょう。ただし雪の多い地域は傾斜角を20°以下にすると雪が落ちにくくなりますので、注意が必要です。

 それともう一つ考慮したいケースは、日射量の多い地域で「太陽光パネルの過積載」をしている場合です。日射量についてもう少し掘り下げて話しますと、夏は太陽の位置が高くなりますので、パネル傾斜角が小さい方が受ける日射量は多くなります。逆に冬は太陽の位置が低くなりますので、パネル傾斜角が大きい方が受ける日射量は多くなります。パネルの過積載による「ピークカット」は比較的太陽の位置が高い時期に起きますので、この時期に受ける日射量を少なくし、秋冬の太陽の位置が低い時期に受ける日射量を多くするために、多少無理をしてパネル間隔を詰めてでも傾斜角を30°にするのが有効な場合もあります。ただし、これはパネルに掛かる影の量との兼ね合いですので、よくよく業者と相談して決めた方が良いと思います。

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