蓄電池の上手な活用法と将来の展望

 国内で最も成長が見込まれているのが、需要家向けの住宅用蓄電システムです。要するに自宅の屋根で発電した電気を自宅で使う為にためておく蓄電池です。特に固定価格買取期間が終了する2019年以降は、需要が増加するとみられます。

【各メーカーの動き】
 日本のメーカー各社も蓄電池市場拡大に乗り遅れまいと、新商品の開発に力を入れています。シャープは太陽光発電と併せて「クラウド蓄電池システム」や「蓄電池連携家電」等の提案に力を入れています。京セラは大容量12kWhクラスで業界最小のリチウムイオン蓄電池を搭載したハイブリッド型の住宅用蓄電システムを開発したと発表し、積水化学工業が2017年から発売している新住宅に採用されています。

 車載用のバッテリーについては、日産が再利用・再販売・再製品化・リサイクルを行う会社をすでに設立しています。リーフのバッテリーは車としての寿命を終えた後でも70~80%の容量を維持していますので、エネルギー貯蔵用として様々な用途への再利用が可能となります。
 京セラ12kW蓄電池

【蓄電池の有効活用法】
 蓄電池の機能としては大きく3つあります。「充電する」「放電する」「蓄える」の3つです。この機能をうまく利用すると例えば、産業用発電所の場合は出力制御等によって自身の発電設備が発電できなくなって稼働率の低下、収益性の悪化が想定される場合にも、蓄電システムに充電して別の出力制御が発生していない時間帯に放電(売電)するなどして、収益性の維持・向上を図ることができます。

 このように自由に充電と放電の間隔を変えられるところも蓄電システムの利点の一つです。また住宅用発電設備などで自家消費を行う場合でも、昼夜間の電気代の差を活用して、夜間の安い時間の電力を充電し、昼間の高い時間に消費する事で電気代を下げることも可能になります。
 昼蓄電・夜放電

【蓄電池の将来像】
 蓄電池と言うとまだ高いというイメージがありますが、2019年以降は急速に下がってくるとみられています。経済産業省は家庭用蓄電池の価格については、2015年度実績約22万円/kWhから2020年度は9万円/kWhという目標を掲げています。この価格低減が実現すれば、2020年以降は住宅用蓄電システムの市場は急速に拡大する事が予想されます。

 将来的に蓄電システムの価格がさらに下がると、太陽光発電設備と蓄電システムの組み合わせの発電コストが、電力会社から電気を買うコストよりも安くなってきます。そうなると、固定買取期間が終了した太陽光発電設備に蓄電システムを併設して、自家消費できなかった余剰電力を蓄電システムにためて夕方などに活用すると、電力会社から買う電気代を削減する事が可能になります。
電気代
 政府が2030年に22~24%の再生可能エネルギーを目指すエネルギーミックスを掲げる日本にとって、蓄電池は欠かせない重要技術の一つと位置づけられています。その活用は、売電・工場・ビル・住宅・災害時・家電・車載用と、どんどん幅を広げています。政府が進めるエネルギー政策との連動を考えると、太陽光をはじめとする再生可能エネルギーと蓄電池との組み合わせは欠かせない物となっていくのは間違いないです。

 → 蓄電池を利用した太陽光発電における「活電」
 → 太陽光発電の見積りサイトの紹介
 

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